出版社内容情報
神様に見捨てられた私を助けてくれたのは、
同じアパートに住むゾンビのおじさんだった。
川をはさんだ向かいの町に、母と引っ越してきた小学生のあんず。いじめられていたあんずを助けてくれたのは、同じアパートに住むぞんびのおじさんだった。
孤独を受け止められないあんずと、孤独とともに生きるぞんびのおじさん。
お互いの存在が、それぞれの人生へのかすかな光となる。
ポプラ社小説新人賞奨励賞作品。
内容説明
川をはさんだ向かいの町に、母と引っ越してきた小学生のあんず。いじめられていたあんずを助けてくれたのは、同じアパートに住むぞんびのおじさんだった。孤独を受け止められないあんずと、孤独とともに生きるぞんびのおじさん。生きているのか、死んでいるのか分からない毎日を生き延びる二人にとって、お互いの存在が、それぞれの人生へのかすかな光となる―。ポプラ社小説新人賞奨励賞作品。
著者等紹介
坂城良樹[サカキヨシキ]
京都府出身。2023年第12回ポプラ社小説新人賞奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪丸 風人
12
これは空想話なんかじゃない!一人の大人として「絶叫」を現実に噛み締める必要があると感じました。主人公は親の離婚で生活が一変した小学生。引越し先で過酷な運命に晒された彼女が、アパートでの出会いや驚愕の出来事などを機に、劇的な変化を見せていきます。奇病で差別され、世捨て人のようだったおじさんのさりげない優しさと真の強さが胸に響きましたよ。中盤までの哀しみに染まる日々は重くゆっくりで、正直、やきもきする瞬間もありました。ですが、終盤にかけての弾けるような勢いは最高に気持ちよかった!(対象年齢は13歳以上かな?)2025/05/24