出版社内容情報
前作で募集した「あなたもあずかりやさんに預けてみようキャンペーン」で、読者から集まった「預けたいもの」が各話に登場! 一日百円で何でも預かります。心がほっこり温まる、累計40万部突破の大人気シリーズ、待望の第五弾が文庫化!!
内容説明
一日百円で何でも預かります。東京の下町でひっそりと営業する「あずかりや」。手の甲に金魚の入れ墨のある男が押し入った先は、あずかりやだった(「金魚」)。ある紳士はとある理由から、あずかりやに(「やきそばパン」)を預ける。そこには妻への配慮があって(「太郎パン」)。二冊の母子手帳を預けにきた女性のお腹には、ようやく授かった命が宿っていた。なぜか悲壮な表情の彼女のそばにはマルチーズの「ルイ」がいて…(「ルイの涙」)。累計40万部突破の大人気シリーズ、待望の第五弾!!
著者等紹介
大山淳子[オオヤマジュンコ]
東京都生まれ。2006年『三日月夜話』で城戸賞入選。2008年『通夜女』で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。2011年『猫弁 死体の身代金』でTBS・講談社第3回ドラマ原作大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
267
シリーズ第5弾。4話短篇。店主桐島くんの察する能力ですよ。慮る事に長けていてね。相手の心に真っ直ぐに毅然と、然し乍ら優しく対峙してね。ささくれ立った人の気持ちにそっと寄り添って浄化するよ。時には焼きそばパンの心迄も(え゛っ)。終話は桐島くんの祖父の霊魂目線でね。過去にも触れるのかと思ったけれどね。預けたい物の募集始めたそうな。選ばれた方は良い記念になりますね( ¨̮ )。なんか無いかなぁと考えてみるんだけど、これと言ったのが思い付か無いんだよね。ミニエピソードもあると良さそうに思うけどなぁ。2024/07/31
まさきち
85
あずかりやさんシリーズ第5作目。今回は古びた万能ナイフ、やきそばパン、マルチーズに透の祖父の霊が語るあたたかい話を4話集めた短編集。そして読み終わり、改めてプロローグを読み返したところで、更にあたたかな気持ちを与えてくれた一冊でした。2024/11/11
たるき( ´ ▽ ` )ノ
47
まず表紙が好き。点字が星と一体になっていて、まさに『満天の星』。店主ももちろんだけど、そばで見守る相沢さんも大好き!私も一緒にご飯食べたい。2024/04/17
つばめ
45
大好きなあずかりやさんシリーズ。今作も一編一編心が凄く満たされていくストーリー。他の誰かにとっては何の価値のない物でも、本人にとっては大切で思い出があって、でも優しい記憶だけじゃなくて苦い記憶もあって、捨てたいけど手放したくなくて……そんな自分の一部ともいえる物との距離をおく事で再び考える時間をくれたり、話を聞いてくれる店主の透。『ルイの涙』は最悪な予想をしてしまったけど、最後にはほろりとさせてもらえた。私だったら何を預けたいだろうか、考えてみようかな。2024/10/02
ゴルフ72
34
シリーズ5弾目らしいんだって!今回桐島君が迎えるお客さんは、ものを預ける行為のほかに、自分の心も洗ってもらいスッキリした気持ちで新たな一歩を踏み出していく。「ルイの涙」を含め読む人の気持ちをほぐしてくれる。そんな一冊です。2025/02/20