出版社内容情報
無職の新米デザイナーが会社を設立!?仕事と人生への気力と熱意が高まる、爽快度100%お仕事応援小説。
突然会社の倒産を告げられ、無職になったデザイナーの遠山健一。安定した転職先を求めたはずが、なぜかコピーライター・天津と会社を設立することに。不安を抱えながらも当事者として仕事に取り組む面白さに気づき始めた彼らの元に届いた、カタログのデザインをかけた“出来レース”のコンペ。結果は果たして――。(巻末に佐久間宣行さん〈テレビプロデューサー〉との対談を収録)
内容説明
突然会社の倒産を告げられ、無職になった新米デザイナーの遠山健一。安定した転職先を探していたはずが、なぜかコピーライター・天津と会社を設立することに。そんな二人の元に届いたカタログのデザインをかけた“出来レース”のコンペ。弱小会社の二人は、大企業に勝てるのか―。「いい仕事」「いい会社」とは何かを問いながら、読めば仕事への熱意が漲る、お仕事エンタメ小説。巻末にテレビプロデューサー・佐久間宣行氏との対談を収録。
著者等紹介
中村航[ナカムラコウ]
1969年岐阜県生まれ。2002年「リレキショ」で文藝賞を受賞しデビュー。『ぐるぐるまわるすべり台』で野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
40
突然会社の倒産を告げられ、いきなり無職になってしまったデザイナーの遠山健一。安定した転職先を求めたはずが、コピーライター天津孔明の個人事務所でフリーランスとして働くことになってしまうお仕事小説。変わり者の天津とコンビを組む事になった健一。戸惑いながらも二人で組んでの仕事に見出してゆく楽しみ、そして倒産のきっかけとなった企業での出来レースコンペと法人化。不安を乗り越えて厳しい状況にも可能性を信じて立ち向かった勇気、その中での自身の成長とこれまでの縁、力を尽くした先にあった結末がなかなか印象に残る物語でした。2023/03/02
なみ
16
働いていた会社が倒産してしまったデザイナーの健一が、新しい就職先を探していたところ、コピーライターの天津とタッグを組んで仕事をすることに。 “こういうふうに働きたい!”が詰まった、とてもステキな1冊です。 スピーディーな展開で読みやすく、ユーモア溢れる会話文も最高でした。 出来レースのコンペに挑む健一たちが、とてもカッコよかった! キャラクターや物語の雰囲気が柔らかいのに、お仕事小説としての熱量がとても強く感じられました。2023/03/08
NAOAMI
15
新人デザイナー健一。会社の倒産によって就活もマイナス思考で立ち行かない。ひょんなきっかけでフリーのコピーライター天津と会社を立ち上げることとなり大手広告会社との一騎打ちに臨む展開。有名コピーライターを師と仰ぐ天津の大らか且つ繊細な話術に乗せられ、駆け出しデザイナーに過ぎなかった健一も自信を持ち開花。だが運よく周囲を固めた仲良しこよしの縁や、元社長がラーメン店主になって現れたりと、都合よすぎな物語に終始。「出来レース」をひっくり返すし。エンタメとは言え簡単な展開にスルッと読み飛ばせる軽さ。現実の厳しさ皆無。2023/04/25
alleine05
9
まあまあ。正直お仕事ものというにはゆる過ぎるとか、上手くいき過ぎてファンタジーに感じられる面が少なからずあったけど、でもまあつらい現実ばかり見つめるのではなくて、たまにはこんなふうに気をゆるめてホッと心温まるような話も悪くないかと感じる、そんな作品だった。2023/04/06
イシカミハサミ
8
これぞ中村航節だな、という1冊。 かっちょいい先輩。 ロックンロール。 いい働き方の条件。 あとがき代わりにある 佐久間さんとの対談が、 短いながら濃い内容だった。2023/04/27