出版社内容情報
自身の経験にもとづく問題提起を行ってきた著者が、
閉塞状況の日本に一石を投じるエッセイ。
1997年から2000年に毎日新聞、産経新聞などに掲載したものを
まとめて単行本化した書籍の改装版。
生の出発点を見失っていないか
受けるより与える方が幸いである
人間は一筋縄ではいかない
人間の不純な哀しさ、優しさ、香しさ
人間が人間になるために
人生の美学に殉じるために
など
内容説明
人生は諦めの連続。だからこそ、面白い!「変えられることには努力をすればいいが、変えられないことは、諦めて受け入れなさい」幸せばかりとはいえなかった人生も、最後は穏やかに終えたい。
目次
まえがき 後は野となれ山となれ
第1章 生の出発点を見失っていないか
第2章 人間の不純な哀しさ
第3章 人間が人間になるために
第4章 人間は一筋縄ではいかない
第5章 受けるより与える方が幸いである
第6章 人生の美学に殉じるために
著者等紹介
曽野綾子[ソノアヤコ]
1931年東京都生まれ。作家。聖心女子大学卒。『遠来の客たち』(筑摩書房)で文壇デビューし、同作は芥川賞候補となる。1979年ローマ教皇庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章、2003年に文化功労者、1995年から2005年まで日本財団会長を務めた。1972年にNGO活動「海外邦人宣教者活動援助後援会」を始め、2012年代表を退任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
111
今年92歳になる著者のエッセイ。本書は2001年に出版されたものの修正版。著者は一言で言うと、気概のある人ということになるだろう。「私の生涯で特筆すべき幸福は、世間の常識と安全を棄てて、命の危険があるかもしれない世界で自分を生かしてきた人たちに、たくさん会えたことだった。」世界は今も争いが絶えず、その日の食べものさえ手に入らない多くの人々がいることを想像することもできなくなった国で、著者のエッセイは折に触れて読み返しておく必要があると思う。背筋がピンと伸ばされる感じ。自分の中の美に「酔狂」に殉じられる人。2023/10/18
パフちゃん@かのん変更
24
1931年生まれ。高齢なのに、ものすごく正直で頭のいい人。口先だけのきれいごとを言わない。「知・徳・体」と言うが、大事なのは得→体→知の順だ。真善美は死語になった。人間の弱い心は一度嫌いになると、簡単には好きにならない。人間は平等というのは噓だった。曽野綾子さんは大好きだけど、私には正直難しすぎる本だった。2023/05/12
雫
3
おもしろかったです。砂漠の冷酷と慈悲が心に異様に刺さった。2023/04/24
拓陽(いっぽまえへ)
0
タイトルに惹かれて読んでみましたが、内容は自分が期待していたことは書かれていなかったな。でも曽野綾子さんの著書は世界の困難な国の話が例になっていることが多くて、恵まれてゆるゆるになっている自分にカツを入れられているような気分になる。今の時代からすると、とても古い人に見えるかもしれないけど、このような人がこれからも必要だと思いますね。2024/11/28
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