青の刀匠

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青の刀匠

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  • サイズ 46判/ページ数 291p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591175057
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

傷を負った孤独な少年が出会ったのは、
日本で唯一といえる女性の刀鍛冶だった――。
胸に熱き炎が宿る、感動の青春小説!

―――
「何のために刀作っちょう?」
主人公の沙コテツに、級友の土屋はあっけらかんとこうたずねる。
これは、問われたコテツ自身の疑問でもあるが、同時に作者の問いかけでもあるのだろう。そして、私の疑問でもあった。

「鉄には鉄のなりたい姿があっだわ」師匠はそう言う。刀になりたい鉄があるとするならば、そのように姿を整えてやることは、職人の止むにやまれぬ使命なのだろうか。自然のあり様は、人間にとって正しいことばかりとは限らない。

物語では使命を担った職人たちが、さまざまな傷や事情を抱えながらも、懸命に伝統をつなげていく。その姿に、人が生きていくということの困難と尊さを感じずにはいられない。
本著は刀を作る職人たちの葛藤を感じつつも、爽やかに読みきることができる。それは、作者の丁寧で力のある筆致に「ペンは剣より強し」という言葉の灯りを感じることができたからだと思う。

                   ――まはら三桃(小説家)

【STORY】
突然火事にあい、火傷を負った東京の男子高校生・コテツ。
天涯孤独となった彼は、島根に住む遠縁の剱田かがりという老婦に引き取られることに。
かがりは、現代日本において唯一と言われる女性の刀鍛冶で、寡黙だが瞳に燃え盛る炎を持つ刀匠だった。
自暴自棄になり言われるまま島根にやってきたコテツだが、転校初日、己の火傷を見るクラスメイトの視線に耐えられず、学校へいけなくなる。
部屋にひきこもるコテツに、かがりは「学校へはいかなくてもいいが、そのかわり仕事を手伝え」と言う。
かがりの弟子であるコウやカンナに教わりながら手伝いをするうちに、徐々に作刀に興味を持ち始めるコテツ。
現代日本において、刀をつくる意味とはなにか? 
かがりや兄弟子たちと関わり、悩みながらも、鉄を打ち、その熱に溶かされ、コテツは自らの心の形も変えていく――。

伝統工芸の美しさ、厳しさ、そして脈々と受け継がれていくものとは。
少年の成長を瑞々しく綴る、胸が熱くなる青春小説。

装画:たらちねジョン

内容説明

突然の火事に遭い、孤独となった男子高校生のコテツは、島根に住む遠縁の老婦・剱田かがりに引き取られる。彼女は、日本で唯一といえる女性の刀鍛冶だった―。かがりやその弟子たち、そして伝統工芸である作刀にかかわっていく中で、徐々に刀に興味を持つコテツ。現代日本において、刀をつくる意味とはなにか?悩みながらも、鉄を打ち、その熱に溶かされ、コテツは自らの心の形も変えていく―。

著者等紹介

天沢夏月[アマサワナツキ]
1990年生まれ、東京都出身。『サマー・ランサー』にて第19回電撃小説大賞“選考委員奨励賞”を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シャコタンブルー

72
高校生のコテツは火事で顔の左半分に大火傷を負い、火に対するトラウマを抱えている。そんな状態でありながら火を扱う刀匠の見習いになっていく様相が描かれている。トンテンカン。トンテンカン。刀匠がリズミカルに鎚を振り下ろす音が響き渡る。単調に思える作業だが毎日同じリズム同じ力で鉄を打つことの難しさ、厳しさは熟練の為せる技だ。以前本物の刀を握らせてもらった時に、背筋が凍るような感覚と凛とした緊迫感を体感した事を思い出した。現在に刀を造る意義、刀の存在する意味、それを模索し挫折しながらも成長していく姿が清々しい。2022/12/16

よっち

38
突然火事に遭い火傷を負った東京の男子高校生コテツ。父も植物人間状態に陥り天涯孤独となった彼は、遠縁の島根に住む女性の刀鍛冶・剱田かがりという老婦に引き取られる青春小説。自暴自棄にな気持ちで島根にやってきたものの、クラスメイトの視線に耐えられず学校に行けなくなってしまうコテツ。そこから少しずつ弟子たちと刀剣の仕事を手伝う展開で、現代で刀を作る意義や弟子たちとの関わりで葛藤を抱きながらも鉄を打ち、熱に溶かされて変わってゆく心境があって、心の傷が癒やされて様々なことに向き合い受け入れてゆくその姿が印象的でした。2022/11/29

おかだ

33
開幕直後に主人公が火災に見舞われ、あれよあれよという間に刀鍛冶の世界と出会う。火でえらい目に遭ったのに鍛造とか大丈夫なのか?と思ったけど、荒療治的な感覚だろうか。作中問われる、今の時代に刀は必要か、人を殺せる道具を作る意味とは?…考えながら読んだけど、自分の中で答えは出ない。でも、色んな人の迷いや想い、脈々と受け継がれた願いが込められ鍛錬された刀に、意味がないとは思えない。丹精込めて打たれた刀は、さぞかし美しいだろう…と想像してゾクゾクした。前を向いて歩き出すためのグッとくる言葉がいくつもあった。2023/07/14

信兵衛

29
ちょっと変わり種の青春成長ストーリィ。 孤独な高校生が刀鍛冶場で働くことにどういう意味があったのかは、読んでのお楽しみです。2022/12/28

きたさん

22
島根に住む遠縁の刀鍛冶の下に身を寄せることになった、火事で心身共に傷を負った少年の話。登場人物が決して多くなく、また話自体も狭い場所で進められることがほとんどだったせいか、非常に濃密さを感じました。「打つ人の思いが込められた」という言葉の本当の意味に触れられたような気がして、その意味でも素敵な読書になりました。読み終わった今でも「刀になりたくない鉄」の件が心に残っています。2023/02/14

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