出版社内容情報
辻村 深月[ツジムラミヅキ]
著・文・その他
村山 竜大[ムラヤマリョウタ]
イラスト
内容説明
家に閉じこもっていた“こころ”は、部屋の鏡の向こう側にあるお城に通うようになる。そこで出会ったのは、どこか似ている子どもたち。「この子たちとなら助けあえる!」しかし、みんなと親しくなる一方で、城の終わりの日が刻々と近づいてくる。どんな願いもかなうという鍵はどこに?誰が見つけるのか?涙が止まらない、勇気と感動の物語!小学校中学年から。
著者等紹介
辻村深月[ツジムラミズキ]
1980年生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』でデビュー。『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞を、『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞を受賞
村山竜大[ムラヤマリョウタ]
ゲーム関連を中心にキャラクターやモンスターのデザインやイラストを手掛ける。参加作品として「天穂のサクナヒメ」など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mai
13
下巻は一気読み。後半の伏線回収、展開は圧巻で、多分何度読んでも心が震えるだろう。最後マサムネに対してのスバルの決意の言葉に泣けた。 子供たちへのあとがきもとても良かった。2023/10/30
🦄ゆにこーん🦄
13
すごかった。2023/09/22
半熟タマゴ
13
学校で皆と会えなかった理由は予想通りだったけれど、『オオカミ』がそっちの方だったとは…。どうしてこころ達7人が選ばれたのか、オオカミさまの正体、全ての謎が明かされ繋がった結末にジーンときました。2022/06/19
きゅうくつ
8
仕事の休憩時間に上巻を読み始め、翌日朝には下巻も読了。私の前に読んでいた息子(もうすぐ中学生)がすごいスピードで読み終わっていたのを見たその時は、「もう全部読んだの?はやすぎん?ちゃんと読んだん?」と疑ったけれど、なるほど納得の一気読み。子どもたちに向けて書かれたあとがきがまた良かった。久しぶりに、というか、私にはとても珍しいことなのだが、本を読んで涙が出た。2023/03/26
都
4
ありそうでなかった不登校を題材にした小説。巧みにファンタジーを掛け合わせる辻村深月節が全開。人物描写の苛烈さは相変わらずで、こころの学校に対する機微なんて、リアル過ぎて当事者は読んでいて辛くなると思う。けれど、だからこそ城という居場所をみつけて救われていく子ども達に救われる。今「闘って」いる人に対し、物語を通して作者が優しく語りかけている。それはこうしたらいいという押し付けるものではなく、こんな選択肢があると視野を広げてくれるもの。この本で救われる人は必ずいる。過去の当事者としても納得できる作品だった。2024/04/28