出版社内容情報
若竹 七海[ワカタケナナミ]
著・文・その他
内容説明
葉崎FMで放送される「みんなの不幸」は、リスナーの赤裸々な不幸自慢が人気のコーナーだ。そこに届いた一通の投書。「聞いてください、わたしの友だち、こんなにも不幸なんです…」。海辺の田舎町・葉崎市を舞台に、疫病神がついていると噂されながら、どんなことにもめげない17歳のココロちゃんと、彼女を見守る女子高生ペンペン草ちゃん、周囲の人々が繰り広げる、一気読み必至の極上コージーミステリー!
著者等紹介
若竹七海[ワカタケナナミ]
1963年東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒。91年『ぼくのミステリな日常』でデビュー。2013年、「暗い越流」で第66回日本推理作家協会賞「短編部門」を受賞。15年、『さよならの手口』でミステリファンクラブ・SRの会による「SRアワード2014(国内部門)」を受賞。17年、『静かな炎天』でマルタの鷹協会選ファルコン賞と「SRアワード2017(国内部門)」をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
92
面白く楽しめたコージーミステリーだった。町田瞳子は海辺の田舎町、葉崎市の葉崎FMでパーソナリティーをしている。その中の読者参加型番組「みんなの不幸」はリスナーの赤裸々な不幸自慢が評判の人気コーナーになっている。そこで投稿してくる17歳のココロという女子高生の“他人の不幸は蜜の味”的なものだが、不幸話が読んでいて面白い。その内容はそれほど深刻なものではなく、思わず笑ってしまうものも多い。ともかく次々に災難にあうのが葉村晶と似ているが、不幸をさらしながら自分の幸せを探し求めている姿に幸あれと思った。2022/01/17
ふう
82
久しぶりの若竹さん。凝った手法でまた新しいチャレンジ?この不幸の行き着く先はどんなダークなところだろうと変な期待を持ちながら読み進めました。ダーク…ではありませんでした。探偵葉村晶並みに怪我や不運に見舞われますが、こんな惨状でも生きていられるのは、ある意味ラッキーかもしれません。巻き込まれる方は大変なので、善人のいる場所ではなく、作中に登場するような怪しい教団のようなところにいてもらう方が世のためになりそうです。続編も楽しみですが、できれば葉村晶に会いたい!2022/01/22
ひさか
48
Webマガジン『ブンゲイ・ピュアフル』連載を2010年11月ポプラ社単行本刊。加筆修正して2013年1月ポプラ文庫ピュアフル化。2022年1月書き下ろし十数年後の文月を加えてポプラ文庫化。ココロちゃんの不幸ぶりが、とても面白い。その様子が葉崎FM局のリスナーからの投書として紹介されるという展開が楽しい。単なる繰り返し不幸ギャグだけかと思っていたら、不穏なミステリー気配もたっぷりで、物語世界にすっかり引き込まれました。葉崎市シリーズだそうで、他の作品も読んで見ようかな。2023/10/20
星落秋風五丈原
45
葉崎市シリーズ。不幸なヒロインココロの周りは事件だらけで常に友人からの投書を読んでいるDJが事件に気づくというオチ。2025/04/27
したっぱ店員
43
ラジオの1コーナー「みんなのふこう」に寄せられたメールを紹介する形で綴られる、とんでもないトラブル引き寄せ体質のココロちゃんの日々。毎度けっこうしゃれにならない事件なんだけど、著者らしい苦みも効かせながらのポップなタッチでさらさら楽しく読んでしまう。面白かった。2023/08/30
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