出版社内容情報
あの菓子はまさしく稲妻だった――
和菓子修行を続ける日乃出は西洋人のタカナミに出会い、西洋菓子の味の虜になる。西洋菓子に惹かれていく日乃出と、ぎくしゃくし始める浜風屋の仲間との関係。一方、浜風屋で働きはじめた娘・葛葉は兄を捜していると言うのだが、どうやら何かを隠しているようで……。
はたして浜風屋はかつての絆を取り戻すことができるのか!?
内容説明
和菓子修業を続ける日乃出の前に現れた、西洋人のタカナミ。自分の店で学べば日本一の菓子職人になれるというタカナミの言葉に日乃出の心は揺れ、純也と勝次との関係もぎくしゃくし始める。一方、浜風屋で働きはじめた娘・葛葉は兄を捜しているというが、何かを隠しているようで…。はたして浜風屋はかつての絆を取り戻すことができるのか!?おいしさと人情の詰まった時代シリーズ第二弾。
著者等紹介
中島久枝[ナカシマヒサエ]
東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。フードライターとして活躍中。『日乃出が走る』で第3回ポプラ社小説新人賞の特別賞を受賞しデビュー。同作で歴史時代作家クラブ賞新人賞ノミネート(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
57
時は、明治2年、夏、横浜。明治の息ぶきを感じる横浜で活躍する日乃出の物語です。日本は西洋に学び、世界の一等国の仲間入りしょうと頑張っています。外国人が多く住む横浜で菓子職人を目指す和菓子屋「浜風屋」橘日乃出は、西洋の菓子エクレヤの美味しさにビックリし、浜風屋を飛び出してロビンソン商会が経営するホテルの洋菓子部門で働きだします。だが、西洋が一番で日本は古くて捨てなければならないという考えについて行けず、ホテルを出て浜風屋へ戻ってきます。2023/10/15
はにこ
20
一難去ったと思ったら、葛葉という少女がやって来て一緒に暮らしだす。そして日乃出には洋菓子の勉強という甘い誘惑が。和菓子の勉強もまだまだだし、周りが止めるけど、日乃出は衝動を抑えられない。いかにも日乃出っぽいなぁと半ば呆れながら読んだ。エクレアを初めて食べたなら感動しただろうなぁ。2020/11/29
一五
12
あやしい外人兄弟のロビンソン商会追加。文明開化の明治だし、しょうがないとはいえ、日乃出ふらふら気散らしすぎ2022/06/10
myu-myu
10
相変わらずの日之出。前のめりで思慮が足りない。早く,思慮深さを身につけ,成長させてあげてほしい。といいながら,また次も読んでしまうだろうな!2020/06/28
りょう
7
百日で百両作るとの話は終わったのですが、次は和菓子と西洋菓子の優劣についての争いになります。どっちが優れてる?という話じゃないけど、西洋化が一番だった文明開化の時代には、和菓子は劣っていると思う人もあり…そんなこんなに、日乃出は巻き込まれるわけです。さて、次いってみよー!2022/12/11