出版社内容情報
お嬢様と不良娘と平均値ガールの奇妙な友情と、学園内外で起こる物騒な事件をユーモアたっぷりに描いた、学園青春ミステリ。
内容説明
不運に愛される美しいお嬢様・テンコ、義理人情に厚い不良娘のユーリ、“歩く全国平均値”ことミサキの、超凸凹女子高生トリオが、毎度厄介な事件に巻き込まれ、おだやかな町・葉崎をかき乱す!学園内外で起こる物騒な事件と、三人娘の奇妙な友情が詰まった青春ミステリ。書下ろし掌編「潮風にさよなら」を特別収録した新装版!
著者等紹介
若竹七海[ワカタケナナミ]
1963年東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒。91年『ぼくのミステリな日常』でデビュー。2013年「暗い越流」で第66回日本推理作家協会賞「短編部門」を受賞。17年『静かな炎天』で日本マルタの鷹協会選ファルコン賞とSRの会選「SRアワード2017(国内部門)」をダブル受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふう
98
このタイトルは、3人の女子高校生に教師がつけたあだ名?ひどいあだ名だけど、当の3人はまったく気にしていない様子です。彼女たちにとって大切なのは周りの目ではなく、自分たちの納得のいく生き方(大げさだけど)と互いを認め合う気持ち。その関係は心地よく見えます。ただ、好きな作家なのでそれなりに楽しく読みましたが、女子高校生の会話のリズムについていくのは大変でした。正直に言うと、中年探偵の葉村シリーズの方が好きです。2019/10/26
papako
81
新装版で再読。葉村よりもついてない、いや不運なテンコ、ラッキー?なのか?ユーリに平凡なミサキ。葉崎山高校で出会った3人のドタバタ青春。改めて読むとユーリのプラス加減はあまり感じられなかったのね。とにかくテンコの不運ぶりが際立ってる。神の試練にしては結構周りを巻き込んでいたのね。新装版のおまけ、まさかテンコが司法試験に合格!その後を想像すると、それが一番怖かった。あと一冊、どうにかして手に入れなきゃ。2021/08/05
nemuro
63
『パラダイス・ガーデンの喪失』(2022年7月4日読了)以来の19冊目。樋口有介(28冊)、松岡圭祐(23冊)、村上春樹(21冊)に続き太田忠司と並んで第5位。読書メーター登録(2009年1月)より以前の方が沢山読んでいた感もあり(個人的生涯冊数なら)樋口有介の首位を脅かす存在かもしれない。さて本書。「2010年11月にポプラ文庫ピュアフルとして刊行された作品の新装版/2019年7月5日 第1刷発行」。お嬢様・テンコと不良娘・ユーリと“歩く平均値”・ミサキ。そんな三人娘のただの青春ミステリ、なわけがない!2023/04/23
ぶんこ
62
面白かったと言いたかったけれど、テンコさんの不運が酷すぎてハラハラの連続。疲れました。3人の中ではミサキさんの私なので、よく疲れずに仲良くしていられるなと思いつつ、卒業旅行での「やりたいこと」にウルウル。良い仲間に巡り合えた高校時代なのですね。2020/04/13
TATA
53
「マレー半島すちゃらか紀行」を読んで以来の若竹さん。なので小説は初読み。直前に読んだのが結構キツかったので、明るくなれる作品を。という意味では期待通りの一作。ヤンキー、お嬢様、平均値の凸凹高校生トリオ。次々に不運を呼び寄せる三人、ネコブルでは済まないトラブルにしっかり巻き込まれながらも結局三人でいる時が一番大事な時と最後の卒業旅行では少ししんみり。友人と三人でいるといつも自分が真ん中って思ってたなあと昔の事を少し思い返す。2020/03/21