出版社内容情報
鋭い感性とたぎる愛(に妄想)! 抱腹絶倒、時に涙のブック&カルチャーガイド。直木賞作家の大人気エッセイ新装版で登場。
内容説明
「オシャレの追求に励むのは来世にまわし、今生では思うぞんぶん読書しよう思う。…世の中にこんなに本があるのに、顔なんか洗ってる場合じゃない」。筋金入りの活字中毒者・三浦しをんによる、抱腹絶倒、時に涙の読書&文化ガイド新装版!
目次
三四郎はいかにして門を出ることを決意したか―まえがきにかえて
1章 犬のお散歩新刊情報
2章 三四郎はそれから門を出た
3章 本のできごころ
4章 役に立たない風見鶏
5章 本を読むだけが人生じゃない
6章 愛の唄
三四郎は門を出てどこへ行ったのか―あとがきにかえて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
540
これもまた、しをんさんがご家族と同居されていた頃の(主に書評)エッセイ集。寝ても覚めても本を読んでいらっしゃる。起きている間は、食べているか呑んでいるか読んでいるか、という印象。そしてちゃんと本屋さんで本を買ってらっしゃるのはさすが。他人の本棚はたとえ許可を貰ったとしても、覗くのが恥ずかしいとおっしゃるしをんさん。大胆なのにシャイ、大雑把なようで繊細。そんなしをんさんの全てがわかるファン必読書。2022/10/16
ALATA
107
「エロ本はいついかなる時も堂々と買う」三浦さんの心の奥深いところで息をひそめるエロスが痛快。私には到底出来そうもない行動原理は思わずクスッとなった。他に「男に愛される女、女に愛される女」で独自に研究を重ね、実践に至っっていないくだりは「色気がない」でバッサリ。好きなもの、仕事、恋愛などユーモアを交え、くすぐったいエピソード満載でした★4※「みうらしをん」と「みうらじゅん」。一字しか違わない、それが自慢?まじめにあそぶ、なんか可笑しい。2024/01/30
ぶち
104
三浦しをんさん、そうとうに重篤な活字中毒者です。「オシャレの追求に励むのは来世にまわし、今生では思うぞんぶん読書しようと思う。世の中にこんなに本があるのに、顔なんか洗ってる場合じゃない」(あとがき)ということらしいです。三浦さんの1日は「起きる。何か読む。食べる。何か読む。食べる。仕事をしてみる。食べる。何か読む。食べる。何か読む。寝る」で終るそうです。すごいなぁ.... 読みたい本がたくさん見つかりました。ちなみに、「三四郎はそれから門を出た」といいながら夏目漱石の本は1冊も紹介されていません(笑)。2023/01/19
rico
94
こんなに「読書への(偏)愛」に溢れた方だったなんて。はい、しをんさんには遠く遠く遠く遠く遠く(5回言ってみた!)及びませんが、我が家も積読本で床が見えない部屋あります。通勤電車で途中まで読み、続きが気になり、歩きながら・さらにはエレベーターの中~オフィスの席に着くまで読み続けたのは私です。しをんさんの小説は何冊か読んだことがあったのですがエッセイは初めて。内容は書評・本関連の話題が中心ですが、ご家族とのやりとりや日々のあれこれ、やってみた・行ってみた系も楽しい。しをんさん、惚れました!!ついて行きます!!2024/04/13
じいじ
93
しをんさんは、本を書くだけでなく「読み手」のプロであることがよく分かりました。偶々、覗いた老人ホーム―折り紙や訳のわからないお遊戯を80の爺・婆がやらされているのを見て、「創造的な余暇の過ごし方が間違っている…」と、きつい一言。「麻雀とか、頭脳を働かせるものを…」は、老人の立場で、小生も大賛成です。地元の本屋へはよく行かれる由。エロ本も恥ずかしがらずに、堂々とレジへもっていくそうです。しをんさんのユーモア・センスと根っからの本好きを改めて確認しました。2022/12/07