出版社内容情報
「この冬、君は死ぬ」謎の男に告げられた24歳の菜摘の運命は…。ラストのどんでん返しに驚愕! 涙が溢れる著者渾身の最新作
内容説明
文具会社で働く24歳の生久田菜摘は仕事もプライベートも充実せず、無気力になっていた。ある夜、ひとり会社で残業をしていると火事に巻き込まれ、意識を失ってしまう。はっと気づくと篤生と名乗る謎の男が立っており、「この冬、君は死ぬ」と告げられて―。ラストのどんでん返しに、衝撃と驚愕が待ち受ける!切ない涙が温かな涙に変わる、著者・いぬじゅん渾身の最新作!
著者等紹介
いぬじゅん[イヌジュン]
奈良県出身。2014年、「いつか、眠りにつく日」(スターツ出版)で毎日新聞社&スターツ共催の第8回日本ケータイ小説大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
115
★★★☆☆20022 会社勤めの女性が主人公。押し潰されしまいそうな過酷な毎日でネガティヴになっている彼女。キツイですねぇ〜。どうにもやりきれません。読んでて心が痛くなる思いでした。そこに突然現れた男性(自称守護神)!彼の助言で少しずつ運命が変わっていきます。ラストは若干あっさり気味でしたけど、面白いストーリーでした。(テセウスの船系かな?)本作品の付箋は『どんなにベストを尽くしたとしても後悔は生まれる。何が正しいなんて誰にも分からない。自分が選んだ道を正しい道と思える様に視点を変えればいい』なるほど。2020/02/29
おしゃべりメガネ
90
記録&記憶では三冊目となるいぬじゅんさん作品です。よく見かけるタイトルで、この時期に読むにはいいかなと手にとりました。読みやすさはさすがでさらさらと先に進み、アッという間に読了でした。主人公は文具会社で働く24歳「菜摘」で、仕事もプライベートもつまづくコトばかりですっかり自暴自棄に。ある日、残業を終えて帰ろうとしたトキに職場が火事になり、逃げ遅れた彼女は生きるコトを諦めてしまいます。しかし、そこに不思議な雰囲気の青年が現れ、そこからの人生が一転します。温かな言葉がたくさん出てきて、胸がじんわりときますね。2025/02/02
itoko♪
57
NetGalleyのゲラにて読了。2月5日頃発売予定。読了後あたたかな優しい涙が溢れてくる作品でした。人は生きていく間に、様々な選択や決断をしなければならない。その選択や決断は果たして正しかったのか、あの時にああしていれば…という後悔も沢山抱えて生きている。自分可愛さについつい独りよがりな考え方をしたり、大切な人を傷つけたりしていることもある。自分の過去を振り返る機会も与えてくれた作品でした。書き留めておきたい言葉とも沢山出会えました。安心して人に勧められる作品です。2019/01/21
ami*15
55
職場での火事に巻き込まれて以来、毎年12月になると菜摘の前に現れる篤生という人物。毎年冬になると菜摘に死が迫ると言う篤生からの助言を頼りに結婚に関する友人の辛い悩みや両親の命と向き合っていく。特に私も菜摘のように家族が嫌だと思ってしまうことがよくあります。でもいつかは家族が病気になったり亡くなったりする時が訪れる。その時に後悔しないために身近な存在である家族との時間を日々大切にしていきたいと思いました。いぬじゅんさんらしさもあり、書き続けた日記で繋がった菜摘と篤生の絆が心に沁みる良作でした。2019/02/27
よっち
43
仕事もプライベートも冴えない文具会社勤務の生久田菜摘24歳。ひとり会社で残業をしている時に火事に巻き込まれた彼女が、救ってくれた謎の男・篤生と出会ったことで人生が変わり始める物語。毎年12月に現れる篤生からのアドバイスと彼女の死を回避するための試練。何事にも消極的だった菜摘が向き合うようになった仕事や友人たちの悩み、母や父のこと、そして気になる相手のこと。後悔しないように精一杯頑張ったことでいろいろなことが変わっていって、自分次第で人生もいかようにも変えていける大切さを改めて教えてくれた素敵な物語でした。2019/03/07