猫は笑ってくれない

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猫は笑ってくれない

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  • サイズ B6判/ページ数 191p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591160046
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

かつてともに暮らした猫を看病する、元恋人同士の2人。愛猫の看取りを通し、愛の苦みと望みを描く傑作長編。著者初の小説。「喪失を描く」のはありきたりかもしれません。
でも、どうかこの小説を読んでください。
「ありきたりな喪失」なんてひとつもないのです。
――作家 西加奈子

意味のない人生。
思い出に生きようか。
さよならに生きようか。
――俳優 松山ケンイチ

かつてともに暮らした猫を看病する、元恋人同士の2人。
愛猫の看取りを通し、愛の苦みと望みを描く傑作長編。
気鋭の映画脚本家による初の小説。



映画監督の女と、脚本家の男。
自分たちの恋愛は、映画をつくるようにはうまくいかない。

ソンは俺の知らないものを、たくさん持っている。
ソンに言葉があったら、聞きたいことが山ほどあるのだ。
一緒に暮らしていたときの、俺がいない時間の漣子を知っている。
俺と別れて一人になった漣子の隣にいたことがある。
そして宮田さんとの新しい生活を経験している。
それなのに、ソンはすべてを持ったまま、無言でどこかに行こうとしている。
そのうちのひとつでもいいから、知ることができたら。
(本文より)



<著者略歴>
向井康介(むかい・こうすけ)脚本家。1977年徳島県生まれ。大阪芸術大学卒業。脚本を手掛けた作品は、「リンダリンダリンダ」「マイ・バック・ページ」「ふがいない僕は空を見た」「もらとりあむタマ子」「陽だまりの彼女」「ピース オブ ケイク」「聖の青春」など多数。本作が初の長編小説の執筆となる。

向井 康介[ムカイコウスケ]
著・文・その他

内容説明

かつてともに暮らした猫を看病する、元恋人同士の二人。愛猫の看取りを通し、愛の苦みと望みを描く傑作長編。

著者等紹介

向井康介[ムカイコウスケ]
脚本家。1977年徳島県生まれ。大阪芸術大学卒業。「猫は笑ってくれない」が初の長編小説の執筆となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

80
共に育てた猫がもう危ないと聞き、元恋人の家へ看病に通う脚本家。それは5年前に終わってしまった彼女との時間をなぞり、失ったものに改めて向き合う時間となった。刹那にしか生きられず、安定というクビキから逃げる男。こういう話は嫌いじゃないけど、ちょっと昔の匂いがする。自伝的小説なのかな?YA向きセットに入っていることにも違和感がある。わかっていたけど、猫との別れには涙涙だった。2019/11/05

優希

50
元恋人が飼っていた猫の死期が近づき、看病することになります。ペットの死に関する物語は辛いものがあります。何年経っても自分の愛犬が死んだときのことを思い出すからです。2020/08/07

aloha0307

20
元恋人の二人 脚本家:早川 と 映画監督:蓮子 共に育てた愛猫:ソラが もう長くない...5年ぶりに会いました 蓮子の新しい恋人:宮田さん を交えた”喪失”の物語。”終わり”について、堂々巡り 考え込みました...終わってから気づくこと 多いな... ラストシーンにグッときました。それでも人生は続いてゆく...2019/04/14

ぼっちゃん

18
【ダ・ヴィンチのプラチナ本】主人公の男性が元恋人と二人で一緒に育てた愛猫を看取るため、元恋人の夫の居る家に通うようになり、三人それぞれが自分を見つめ直す物語。前に進むためには、ちゃんと別れないといけないのだと感じた。2018/11/06

MAEDA Toshiyuki まちかど読書会

16
老猫を看取るところがリアルで読むのが辛い。猫には素直になれるのに、何故、人は人間に対して、躊躇してしまうのか?いろいろ考えさせられる小説だった。2021/05/09

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