出版社内容情報
19世紀イギリスに生きた元祖化石ハンターの女性が、世紀の大発見を経て学術界にその名を残すようになるまでの、数奇な物語。メアリー・アニングは、19世紀イギリスで、当時ほとんど知られていなかった魚竜や首長竜の化石を次つぎ発見した、元祖化石ハンター。貧しい海辺の町に育ち、生活のため化石を発掘・販売して暮らしていたメアリーが、ダーウィンの「進化論」にまで影響をあたえる大発見で学術界にその名を残すようになるまでの、数奇な物語です。
北神 諒[キタカミリョウ]
イラスト
矢島 道子[ヤジマミチコ]
監修
内容説明
19世紀イギリスの海辺の町でうまれそだったメアリー・アニング。亡くなった父にかわって家族を養うために、海岸で発掘した化石を売る仕事をはじめます。やがてメアリーは、世界中を驚かせる大発見で、科学の歴史に名前をのこすことになるのです。
目次
序章 宝物
第1章 海辺の少女
第2章 はじめての仕事
第3章 運命をかえる発見
第4章 アニング化石店の主
第5章 化石婦人
ためになる学習資料室
著者等紹介
北神諒[キタカミリョウ]
漫画家・イラストレーター。主に児童書・企画系漫画などで活躍
矢島道子[ヤジマミチコ]
理学博士(古生物学)、科学史家。日本大学文理学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
40
ロンドンの自然史博物館には美術作品かと思うような海竜コレクションがあり、多くが彼女発掘したものです。お金持ちのお嬢様でもなく、独学だったため生前は見下され、功績をたたえる人もいなかった…複雑な気持ちです。娘が先日「女子なんか役に立たない」とクラス男子に言われけんかし憤然と帰ってきたので、「10年後デートに苦労するねえ。その言葉お母さんにいってごらんって言ってみたら?」など、冷静に言い返す練習をさせました。今後もきっと、そういう輩はいなくならないから。2021/03/17
こふみ
20
メアリー・アニング、化石の発掘に人生を捧げた、こんな女性がいたのですね。貧しさに負けず、信じた道を歩み続けた女性です。2023/01/11
kaharada
10
化石を採掘するっていっても、たまたま簡単に何度もみつかるものではないし、経験がいることだよなあと思った。今までみてきた化石の中にアニングが採掘したものがあったかもなあ。 スカート履いてツルハシ持って犬連れて、海岸沿いの崖で危険な化石採掘。貧しい生活のためとはいえ、他の骨格と比較検証してたり、のこした言葉を見ると、化石への探究心に溢れてるひとだったんだなあと思った。2023/07/08
lily
8
イギリス考古学を発展させた元祖化石ハンターであるメアリー・アニング。好奇心の赴くまま化石を追いかける姿は学問の追求にあるべき姿だが、時代は19世紀。イギリスであれ女性の社会進出が著しく制限されていた中で、女性というだけで成果を上げるのが難しく、家財道具を売却しながら研究するという貧困にあえぐ様子が描かれる。世界史の教科書ではメアリー・ウルストンクラフトやオランプ・ド・グージュは最近名前が出始めたが、こうした時代に埋もれてしまった才能ある女性はもっと取り上げられるべきだろう。子供と図書館に行った際に読了。2024/09/01
えすてい
8
今日2020年 #5月21日 は、メアリーアニング生誕221年の日。この本と出会いメアリーアニングの名前を知って早一年。#MaryAnning #LymeRegis #JurassicCoast2020/05/21