天までのぼれ

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天までのぼれ

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  • サイズ 46判/ページ数 463p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591157992
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

女も住むこの国のことを、女抜きで決めないでほしい――
坂本龍馬、板垣退助らが活躍した時代、高知に楠瀬喜多という女性がいた


男も女も、民衆には多くの権利がなかった頃、高知で女性参政権を求めて申し立てをした楠瀬喜多。江戸から大正にかけて生き、世界でも早い時期に声を上げた彼女は、板垣退助ら男性の民権家が活躍した激動の時代に、何を見て、何を感じていたのか。そしてそのまなざしの先にあったものは――

100年後の今のわたしたちが手にしているものの大切さに気づかされる、著者初の評伝小説

内容説明

女も住むこの国のことを、女抜きで決めないでほしい。男も女も、民衆には多くの権利がなかった100年以上前、高知で女性参政権を求めて申し立てをしたひとがいた。『きみはいい子』『世界の果てのこどもたち』の中脇初枝が描く、楠瀬喜多の生涯。

著者等紹介

中脇初枝[ナカワキハツエ]
徳島県で生まれ、高知県で育つ。高校在学中に『魚のように』で坊っちゃん文学賞を受賞しデビュー。2013年『きみはいい子』で坪田譲治文学賞を受賞。2014年『わたしをみつけて』で山本周五郎賞候補、2016年『世界の果てのこどもたち』で第13回本屋大賞3位、吉川英治文学新人賞候補、2023年『伝言』で山田風太郎賞候補。絵本や昔話の再話も手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

158
中脇 初枝は、新作中心に読んでいる作家です。著者初の評伝小説、本書で楠瀬喜多という女性民権運動家を初めて知りました。幕末から大正の激動の時代に生きた楠瀬喜多を魅力的に描いています。楠瀬喜多が、日本の現状を知ったら、大いに嘆くのではないでしょうか❓ https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008186.html2025/04/21

いつでも母さん

125
朝ドラ『らんまん』で島崎和歌子さんが演じた楠瀬喜多と言う女傑の一代記を熱く読んだ。『民権ばあさん』高知と言う土地柄、何より板垣退助をして「同士」と呼ぶ魂の繋がり。夫·實との愛··100年以上前の時代とは言え、凄い女性が居たものだ。友情、学び、次の誰かのために··中脇さん、お見事の感じだった。2025/03/23

のぶ

71
女性参政権を勝ち取ろうと声を上げ続けた楠瀬喜多の生涯を描いた評伝小説で、ひたむきな生き方に心を打たれた。土佐の高知に富裕な商家の長女として生まれた喜多は、向学心に溢れ、おなごだからという理由で勉学の道を閉ざされたり、男の決めたことにただ従うというような生き方は、どうしても肯んじなかった。当時は「婦女は脳漿が乏しい」という暴論がまかり通る世相だった。欧米でも殆ど女性に参政権が認められていなかった時代、喜多の先取の精神、その胆力は素晴らしい。板垣退助の生涯も並行して描かれていて、読み応えのある作品だった。2025/04/17

kei302

43
楠瀬喜多さん、初めて知りました。幕末の土佐に生きた女性活動家。信念の人です。女性の地位向上は亀の歩みのよう…。幕末の土佐の立ち位置が理解できた。2025/05/07

kawa

38
明治の世の板垣退助氏らの民権運動を、幼き彼と縁のあった女性活動家・楠瀬喜多女史を主人公に描くところからして企画勝ちの秀逸作品(前半の展開はややかったるいが…)。事の真偽はわからないけれど、字を知らない板垣など彼の意外な事実が印象的。幕末から明治にかけての土佐の活動家が次々登場も歴史好きとしては嬉しい展開。私的には高祖父が土佐出身の「大高坂」姓。本書に刺激されて調べてみたら、今の高知城の場所が大高坂山と称するらしい。山内家とは関係ないと思うのだが、かの地を訪ねてルーツ調査をしてみたい気分が盛り上がる。2025/04/27

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