出版社内容情報
郵便配達員を主人公にした人気シリーズの第4弾。
内容説明
少し宛名が違っていても届けられれば届けたい。でも、さすがにこれは…宛先も差出人も不明のハガキ。だが、チラッと見えた文面に「思い」を察してしまった秋宏は、かすかな手掛かりをもとに謎の受取人を探し始める。心優しいポストマンが繰り広げる小さな奇蹟の物語。
著者等紹介
小野寺史宜[オノデラフミノリ]
千葉県生まれ。2006年「裏へ走り蹴り込め」でオール讀物新人賞を受賞。2008年、『ROCKER』でポプラ社小説大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
150
人の温もりがありがたいシリーズの第4弾。4話連作。外回りの郵便屋さんなので季節の移ろいも自然に溶け込みますね。郵便屋さん秋宏氏の視線を通して蜜葉市を覗き見ていて。街は流動性を伴う新陳代謝があり、まるで生きている様でもありますね。なんて。第2話『テスト』で息子の成績に一喜一憂するお母さんが描かれますが、どうなのかな。親が成績が落ちたと憂いても、子供のモチベーションに直結しないどころか逆効果なのは、冷静に考えれば難しくないと思うんだけどな。「ぢゃあどうすんのよ」っ言うなら「勉強はいいぞー」って伝える事かな。2026/04/02
kanegon69@凍結中
148
シリーズ第4巻。小野寺さんのこのシリーズは郵便屋さんの毎日を綴りながら、少しずつ人と人の関係が変化していく様を、まるで景色が変化していくかの様に穏やかに見ていられる。過去に登場した配達先の人々がそれぞれの時間を過ごして新しい方向へ進んでいく、なんとも心地よい。「幸せの公園」の章は実に小野寺さんらしく、盛り上がり過ぎるわけでもないけど静かにほんのり幸せを感じる終わり方でした。時は過ぎ、街は変化し、住む人も変わっていく。でもこの若者のように人間関係を大切にしていけば、心の眼で見れる景色はいつも穏やかなのだろう2020/05/17
初美マリン
131
サーと風か吹抜けていくもちろん爽やかな心地良い風、そんな小説2021/02/10
ウッディ
126
仕事に慣れた早坂君が転出し、新しい局長がやってきたり、親友のセトッチと百波の親友が結婚したりと心優しき郵便屋さんの周辺も微妙に変化しながらも、秋宏自身は「四葉 益子先生」という宛名で届け先を探し出したり、特定記録郵便が届いていない謎を丸く収めたりと、優秀かつ優しさで地域住民と読者の心をしっかりと掴んでいます。個人的には、片岡泉さんとのやり取りが大好きで、二人の会話に心が和み、殿堂入りしてほしいと思っちゃいました。きれいごとばかりではないのだろうが、このシリーズを読むと郵便屋さんになりたい人が増えるのでは。2024/08/21
おしゃべりメガネ
124
シリーズ第4弾です。少しマンネリ気味感はあれど、ステキな人情ほっこり作品には変わらず、安心して読めます。過去作品から登場している人を忘れずにキャスティングするある種のこだわりが楽しみですらあります。「あの話に出てきたあの人がああなってるんだ」とか読み返すと感慨深くすらなります。子供とはいえ、考え方がしっかりと変わっていく姿にも成長を感じ、時の流れも味わえます。小路さんの人気シリーズ『東京バンドワゴン』にも似た作風なので、今後もゆっくりとでかまわないので続いてほしいですね。安定かつ安心の読書時間でした。2020/11/10




