角川文庫<br> ただいまが、聞きたくて

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角川文庫
ただいまが、聞きたくて

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  • サイズ 文庫判/ページ数 240p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041052099
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

本読み書店員、大絶賛! 崩れゆく家族の心ゆさぶる物語。埼玉県大宮の一軒家に暮らす和久井家は、両親と娘2人の4人家族。どこにでもあるごく普通の家族に起こった出来事。バラバラになった家族の絆は果たして再生できるのか。不器用でいびつな一家の感動の物語。

坂井 希久子[サカイ キクコ]
さかい・きくこ:1977年和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部日本語日本文学科卒業。会社員を経て、2008年、「虫のいどころ」で第88回オール読物新人賞を受賞。受賞時に現役SM嬢であることが話題になった。09年『コイカツ』でデビュー。2015年刊行の『ヒーローインタビュー』が「おすすめ文庫王国2016」エンタメ部門1位に選ばれた。他著に『羊くんと踊れば』『泣いたらアカンで通天閣』『ほかほか蕗ご飯』などある。

内容説明

埼玉県大宮の一軒家に暮らす、和久井家。一見幸せそうに見える家族だったが、高2の次女は彼氏にフラれて非行に走り、ひきこもりの長女はBL趣味に夢中、商社勤務の父は社内で不倫、そしてキャバクラで働く母は家事を放棄。どこにでもあるごく普通の家族に潜む問題が次々と噴出していく。やがて和久井家を思いがけない事態が襲い…。不器用でいびつな家庭の崩壊から再生までをリアルかつ鮮烈に描いた、心温まる感動の物語。

著者等紹介

坂井希久子[サカイキクコ]
1977年和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部日本語日本文学科卒業。会社員を経て、2008年「虫のいどころ」で第88回オール讀物新人賞を受賞。09年『コイカツ‐恋活』でデビュー。15年刊行の文庫『ヒーローインタビュー』が「おすすめ文庫王国2016」のエンターテインメント部門第1位に選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

188
ハードカバーを読んで、かなり感動したのが印象に残ってます。文庫を読んでもやっぱり感動しました。高2の次女は彼氏にフラレてやさぐれモード、美人な長女はBLにハマるひきこもり、美熟女の母は熟女キャバクラ勤め、地味な父は実は過去に不倫経験ありとなんともパンチのある家族の話です。全6話で構成され、1〜5話は至ってフツーな感じですが、まさかまさかの最後6話で全く別な作風に生まれ変わります。とても同じ作者さんが書いたとは思えないストーリーに見事、やられてしまいました。坂井さんの書くヒューマンものはやっぱりいいですね。2018/03/07

しいたけ

122
大宮に住む娘二人の四人家族。ドタバタほっこり系の小説だと思い込んでいた。勝手にオーバーラップさせていた読友さんに、まずはごめんなさいだ。かなり毒々しい話で幕があく。なんてったって最初の一文が「ぱんつ、譲ってくれませんか」。なのに読みすすむと切なくなる不思議。一手が出せずに狂う歯車。それぞれが大切にしているのは「初恋」だという、このウブさ。変態オッケー、腐女子かかってこい、彩の国上等、豊胸文句あっか、不器用なパパ抱いてやる!・・・それは断られるか(汗)。要するになんだかんだ言って、みんなとても魅力的だった。2017/06/02

相田うえお

109
★★★★☆20007 なんか凄くいい話!章単位で登場人物(主に家族)毎に目線を変える構成の作品。読み始めの印象からだと若干マニア系のモチーフで進んでいくのかと思いきや、徐々に方向を変えながら盛り上がっていき、いつのまにかとても素晴らしい家族小説に変化しちゃってるんです。もう、お見事!登場人物の母親って、最初は変な母ちゃんだなぁ〜と思ったてけど、意外といい人じゃん!まあ、ばぁちゃんはバッチリ素敵な女性でしたね。当方のストライクゾーンど真ん中!本作品、全体像が見えてきてからの展開がオススメどころです。2020/01/15

ふじさん

94
一見幸せそうに見える和久井家。高2の次女杏奈は、彼氏にフラれて非行に走り、長女沙良はひきこもりでBL趣味に夢中、商社勤務の父親の徳雄は不倫で家庭では孤立状態、キャバクラで働く母親の万千子は家事放棄と家族はバラバラ。作品の出だしから度肝を抜かれたが、読み進むうちに、どこの家族でも起きそうな問題が次々と起こり、それに振り回される姿が生々しい。母親の万千子は、自分勝手でだめな母親だが、坂井希久子は温かい目線で彼女の魅力をあぶり出すように描いています。万千子の乳癌をきっかけに崩壊しかかった家族が再生する。 2021/12/07

いたろう

80
いきなり、ぱんつ、譲ってくれませんか、と変態男が女子高生にかける言葉で始まり、その女子高生は、BL好きの姉にブチ切れて暴言を吐き、母親は朝帰り、父親は家族に無関心。「心温まる感動の物語」と紹介されていたはずなのに、これは一体どんな家族のどんな物語なんだ、と最初は引いてしまったが、読み進めるうちに徐々に印象が変わっていく。全6話、家族とその周辺の者たち、一話一話視点を変えながら語られる物語は、不器用ながら、必死に生きてきた者たちの姿を写し出す。決してハッピーエンドではないのに、最後は不思議に清々しい気分に。2020/05/25

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