出版社内容情報
サッカー部のキンちゃんに恋をして、遊の世界が動きはじめる。14歳の等身大の、恋、友情、葛藤を描く青春ラブストーリー!――わたし、はじめて人を好きになった
14歳の等身大の、恋、友情、葛藤を描く青春ラブストーリー!
単身赴任中の父親、うつ病の母親、幼い弟……家族の問題を一身に背負い、いつも晴れない心を抱える遊。ある日、偶然見かけたサッカー部のキンちゃんが見せた鋭いまなざしに、惹かれていく。
ひょんなことから、親友の満里と転校生のあさみ、遊の三人で、サッカー部の押しかけマネージャーになり、恋と友情を育みながら、一歩一歩成長していく。
10代の繊細な心をみずみずしく描いた青春ラブストーリー!
八束 澄子[ヤツカスミコ]
内容説明
家族の問題に直面し、晴れない心を抱える遊。ある日、遊の目にとびこんできた、ひとりの少年。おもむろにふりかえった鋭いまなざしを見た、そのとき、―遊は恋に落ちた。そこから、遊の生活が変わりはじめる。14歳の等身大の、恋、友情、葛藤を描く青春小説!
著者等紹介
八束澄子[ヤツカスミコ]
広島県因島生まれ。『青春航路ふぇにっくす丸』(文溪堂)で日本児童文学者協会賞、『わたしの、好きな人』(講談社)で野間児童文芸賞受賞。日本児童文学者協会会員。「季節風」「松ぼっくり」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
94
家庭の問題で鬱屈とした日々を送る中学生・遊に突然訪れた初恋。恋する少女のキラキラ感が眩しい。辛い状況は変わらないのに目の前がぱあっと開ける。恋の力ってすごいな。母親としては、いい加減でも家事が手抜きでも、子どもを安心させてあげるのがいちばんだと改めて思う。本を閉じた時、すごくにんまりしてる自分に気づいてちょっと恥ずかしくなった。2018/04/13
ゆみねこ
81
家族に問題を抱える中学2年生の溝口遊は、一人の少年に恋をする。サッカーに打ち込むキンちゃんに恋することで、遊の生活は変わりはじめる。真っすぐな14歳の物語。爽やかで感動的!お勧めします。2017/05/10
へくとぱすかる
67
等身大の中学生が過ごす日々は、家庭の余裕のなさや、病気とか、ドラマの世界でなくても、こんな困難にぶつかることは決して珍しいことではないのだろう。それだけに14歳の遊(ゆう)の心の動きが、リアルなものに感じられる。サッカー部の押しかけマネージャーの仲間として、二人のクラスメートとのあれこれと友情の成立が、家庭の問題とも距離をおいて考える余裕を持たせてくれているようだし、「キンちゃん」こと哲への、あこがれのような恋心がなかなか好ましい。ちょっと前進かな。まだまだこれからの年代。いい方向に向いていってほしい。2023/07/05
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
55
83/100点 14歳の等身大の恋・友情・葛藤を描く青春小説。家庭の問題を抱えた少女が初恋を通じて成長していく物語。中学生の瑞々しさ、不器用さや、思春期のまっすぐな痛みが、瑞々しい文章で描かれています。最初は遊の自己中な性格にイライラしましたが、考えてみるとあの年頃の中学生だったら普通の女の子ですね。どの年代の者にとっても、恋愛は人間を成長させる一番の要素なんだなぁと感じました。遠い昔の、もう戻ることの出来ないあの頃を思い出させてくれる作品でした。2017/06/08
ぶんこ
54
中学2年の遊。単身赴任で留守の父、鬱病の母と小学1年のダイの4人家族。帰宅しても夕食はない、食材もない、学童に弟を迎えに行かなくてはならない。僻みっぽい女の子。僻んでいる間に料理したら、なんて意地悪な気分になっていた私だが、中学生時代は素直に感謝の言葉は出なかったなぁ。お母さんも苦しいんだろうな。ダイちゃんがみんなの緩衝材になっていて、なんて素直な良い子なんだろう。お父さんも意外と?良い人でした。好きなキンちゃんができて、前向きになっていく。キンちゃんのおかんが最高。ささやかな風景に感動出来る遊も最高。2017/05/22
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