ポプラ文庫
海の子

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  • サイズ 文庫判/ページ数 285p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784591152454
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

別人のように髪を染めた娘が、「釣りにいきたい」という。離れて暮らす親子の愛情を描いた「花鯛」など、胸が温かくなる四篇。中中央線高円寺駅、南口商店街。近くにできた全国チェーンの居酒屋におされ、治彦の店はつぶれかけている。カウンターだけの小さな店に半年ぶりに娘が顔を見せた。何があったのか別人のように髪を染め、「いっしょに釣りにいきたい」という。離れて暮らす父と娘のぎりぎりの愛情を描いた「花鯛」。しゃべりつづける「やっかいな子」と売れない役者の友情(「オニカサゴ」など、ワケあって釣りに出る人たちの胸があつくなる四篇。
収録作品:「花鯛」「オニカサゴ」「寒平目」「真鯛」

ドリアン助川[ドリアンスケガワ]

内容説明

半年ぶりに顔を見せた娘は別人のように髪を染め、「いっしょに釣りにいきたい」という。離れて暮らす父と娘のぎりぎりの愛情を描いた「花鯛」。しゃべりつづける「やっかいな子」と売れない役者の友情(「オニカサゴ」)。ワケあって釣りに出る人たちの、胸が温かくなる四篇。

著者等紹介

ドリアン助川[ドリアンスケガワ]
1962年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒。放送作家等を経て、1990年「叫ぶ詩人の会」を結成、話題に。1995年から2000年までラジオ深夜放送のパーソナリティーを務め伝説的な人気を博す。明川哲也の筆名で『メキシコ人はなぜハゲないし、死なないのか』(文春文庫)等著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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s-kozy

59
ワケあって海釣りに出る人達の四つの物語からなら短編集。人生の迷い路に立つこれらの中年男達の物語を読むと「思い通りにいかないのが●●、思わぬ障壁にぶち当たるのが●●、周到な準備が成果に結びつく可能性を高めるのが●●、備えたからといって成功するとは限らないのが●●、経験がアドバンスとなるのが●●、時にはビギナーズラックもあるのが●●、やっぱりタイミングは大事だなと感じるのが●●」と思い至る。●●は釣りでもあり、人生でもある訳でこんな物語を綴る著者の力量に感心するばかり。2018/02/24

いたろう

44
森沢明夫さん大絶賛の短編集。「花鯛」「オニカサゴ」「寒平目」「甘鯛」、タイトルが魚の名前になっている4編、いずれの短編にも、船釣りでそれらの魚を釣る場面が出てくる。と言って、フィッシング小説という訳ではなく、釣りの場面は各ドラマの核となる場面のひとつではあるものの、小説の中心はあくまで人間。釣りをする人の秘められた胸の内、人と人の関係を鋭く描いた人間ドラマ。忍耐が必要、という点で、人生は釣りに似ているかもしれない。釣れなくても、ちょっとでも兆しがあれば、新たな希望が生まれる。2017/02/20

ちゃんみー

42
釣りの風景4編。父親と娘、友人の子、お母さん、と身近な人との交わりの中で自分を見つめなおすって感じのお話でございました。すーっと心に入ってくる感じがとても良かったです。2017/02/01

TANGO

40
ワケあって釣りに出る人たちの4つの物語。どれもその後が気になる終わりかたで、読む人の想像力をふくらませてくれる。きっと大丈夫だと自分に言い聞かせるように読了。あと、出てくる子どもの目線が気になった。子どもだからといって、何も考えず無邪気なだけではなくて、子どもなりにいろんなモノが見えたり聞こえたりしたなかで、懸命なのがいとおしく感じた。2016/11/14

ひさか

24
2008年7月文藝春秋刊の明川哲也名義「花鯛」を加筆、改題し、2016年11月ポプラ文庫刊。4篇の短編。「あん」が面白かったので、これも読んでみました。全編釣りがテーマで、そこは、余り興味がなかったです。「甘鯛」が、ノスタルジックで、楽しめました。2017/01/23

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