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ポプラ新書
黒澤明の映画入門

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  • サイズ 新書判/ページ数 236p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784591151440
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0274

出版社内容情報



都築 政昭[ツヅキマサアキ]

内容説明

黒澤研究の第一人者による画期的入門書。人物像、撮影秘話、作品解説を網羅!自らを「美しい映画の奴隷」とし、88年の生涯を映画に捧げ30もの傑作を残した巨匠。その創造の源泉、表現技術の工夫、魅力的な人物像、製作秘話…そのすべてを彼が実際に発した「言葉」をたぐりながら詳細かつコンパクトにまとめる。代表的15作品の解説、年譜、貴重な写真なども収録。

目次

第1章 世界が熱愛する黒澤映画(映画は世界の広場;映画は文学を超えた ほか)
第2章 人間賛歌―黒澤ワールド(生きる勇気と元気を与える映画を!;人間は仲良く善意をもって ほか)
第3章 映画づくり―自然に、自然にがモットー(やりたいものが自然に芽を出してくる;シナリオは自分で書く ほか)
第4章 黒澤映画の名作選―15作品(『姿三四郎』;『一番美しく』 ほか)
第5章 映画を志す人たちへ(紙と鉛筆でシナリオは書ける;読書はメモをしながら読む ほか)

著者等紹介

都築政昭[ツズキマサアキ]
1934年愛知県生まれ。映画やロシア文学の評論で知られる。日本大学芸術学部映画学科卒業後、NHK制作業務局撮影部に入局。さまざまなドキュメンタリー番組の制作に携わる。1987年に九州芸術工科大学(現在の九州大学)教授、2000年に岐阜県立情報科学芸術大学院大学教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

65
完璧主義の黒澤明監督は一本の映画を死に物狂いで作ったそうだ。氏は脚本、撮影、美術他衣装などにも多く関わっていたから尚更のことだったと思う。よく天才といわれるがただ努力の人だったのではないか。作られた映画はどれも人がテーマ。死にそうな人、助ける人、戦う人、正義の人他にも映画テーマの中心には人がいる。その人々を活き活きと捉えるために制作時間も資金にも糸目はつけなかったのだと思う。いまだに海外で上映され常に評価される理由はそんな人の描き方が文化は違っても世界共通のことだからではないか。図書館本。2016/11/01

いたろう

41
黒澤明監督の完璧主義ぶりを思い知らされるエピソードが多く書かれており、だからこそ、あれだけのクオリティの映画が作れたのだと改めて納得。芸術性、娯楽性どちらかだけの映画監督は多いが、圧倒される映像美と一級のエンタメという芸術性、娯楽性、両方を追求した映画監督はなかなかない。ちょうど、4Kデジタルリマスター版の「七人の侍」を観に行くところだったため、「七人の侍」撮影時のこだわりなど、初めて知った背景も興味深く。ちなみに、4Kデジタルリマスターで観た「七人の侍」の映像が、あまりにきれいになっていてびっくり。2016/10/29

スプリント

9
観たことのある黒澤作品も本書を読んでもう一度観たくなりました。 俳優さんとの逸話をもう少し触れてあると尚良しでした。 「夢」の原発のくだりは現実を予見してそうで怖いですね。2016/10/25

ブラックジャケット

7
今年の午前十時の映画祭には、黒澤映画三作品が4Kデジタルリマスターで蘇り上映されている。喜ばしい限りだ。私は映画レビューも書いているので、映画解説本もちょくちょく読む。この新書版は入門書的なアプローチで黒澤映画を紹介している。監督のインタビュー記事などもまめにフォロー されており、本人のコメントが豊富なのはありがたい。映画は登場人物の思想や心理を伝えることは不向き。感情を揺さぶることで、ドラマを作る。泣かせて、笑わせて、怒らせると言う。だから映画は劇場で観ることが肝要なのだ。泣き笑い声で全員が共感する。 2018/07/15

たくのみ

5
「映画は考えさせるようにできていかない、感じさせるようにできている。」といった黒澤監督。同時に、「生きる力を信じている」。脚本に始まり、演出、監督した作品に、命を定着させる編集。カットにこだわり、妥協許さない監督の、原作との格闘。「一の音楽を書くな」ルーカスと論争になったという音楽の使い方。こだわりの原点はあらゆる分野に広がっていた。井上ひさしが「この世の思い出として見たい黒澤映画」で選んだのが『素晴らしき日曜日』大作でない黒澤作品もちょっと見てみたいなぁ。2016/10/10

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