出版社内容情報
原田 曜平[ハラダヨウヘイ]
内容説明
若者を対象にした調査で、6割が政治に興味を持ち、7割が投票すると答えた。「若者は政治に興味がない」という通説は、必ずしも正しくない。若者の実態について調査・マーケティングしてきた著者が、政治改革を起こす世界の若者と、日本の若者を取材する中で、一見無気力にも見える彼らの優しさや欲のなさ、素直さに、民主主義への希望を見出す。
目次
序章 新たな有権者240万人は日本社会にどんな変化をもたらすか?
第1章 「18歳選挙世代」は政治に無関心?でも、選挙への意欲は高い!
第2章 「18歳選挙世代」が世界を変える
第3章 「18歳選挙世代」の若者のリアルな政治意識とは
第4章 18歳選挙を盛り上げ、若者の政治離れを防ぐには?
終章 18歳選挙で日本はどう変わるのか
著者等紹介
原田曜平[ハラダヨウヘイ]
1977年東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。博報堂入社後、ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、現在、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーを務める。大学生や20代の社会人と一緒に、若者の消費行動について調査・分析し、次世代に流行るものをいち早く紹介するほか、マーケッターの立場から、現代がどのような時代なのかを読み解く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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RYOyan
12
先進国の若者の置かれた状況としては、相対的に日本の若者は恵まれているという現実のデータは興味深いものがあった。選挙に行くだけで得するようなキャンペーンを仕込むのは面白いと思う。でも目立った争点無くキーマンに翻弄された衆議院選挙を終えて、もっと身近な生活に直結する政策を前に出さなくては、若者を選挙に足を運ばせることはできないだろう。2017/10/23
ざちょう
11
国内の選挙投票の実状や他国との比較は、政治全般に疎い私にとって勉強になりました。若者世代の人口が低い日本と対照的に、その世代が全体の4分の1を占めるアメリカでは、選挙を大きく左右する要因になっているそうです。この事例があるので、若い世代でも腐らずに選挙に参加して政治に目を向けているということが当事者たちに伝わればなあ、と思います。2016/07/09
ののまる
7
なかなかにリアル(笑2017/05/13
たこやき
7
ここ数作の著者の書と異なり、NHKなどの調査を元に、若者と政治意識を考察した書……なのだが、本書を読んで思ったのは、著者はとにかく今の若い世代を「昔と違う」と言う結論ありきで見ているのだな、ということ。単発調査なのに、それをもって「今はこうです」というのはどういう根拠があるのか? と。また、若者研という特殊な若者集団との座談会のあとの「若者の投票率を挙げる方策案」は、杜撰すぎて失笑。日本における選挙制度の基礎くらい調べて、実現可能レベルの話をしようや……2016/08/08
田中峰和
2
参院選前のNHKの調査では、行くと行くつもりの合計が60.7%だったが、結果は51.17%。19歳では39.66%という情けない数字になった。先の14年の衆院選の20代投票率が32%で、60代が68%。ボリュームも大きい60代が少子化の20代の倍以上の投票率では、シルバーデモクラシーと呼ばれても仕方ない。SNSで盛り上がる中高年に比べ、18歳選挙世代は閉鎖的なLINEの世界に閉じこもり、マイノリティ意識が強くなる。トランプが米軍を撤退させれば、憲法改正の国民投票が実施され、若年層は賛成に投票するだろう。2016/12/07