出版社内容情報
へそ曲がりの青年ランスは、まさか妖精の国から帰ってこないつもり-?偏屈青年と世話焼き大学生を描く魅惑の幻想シリーズ第2弾!
内容説明
イギリスに留学中のカイは、居候先の家主である叔母のマリコが、自分は魔女であると書き残して行方をくらましたため、英国特別幻想取締報告局のランスと同居することになった。夏至が近づいてきたある日、ウィッツバリーで子どもが妖精に連れ去られる事件が起こる。取り返すために妖精の国へ赴くランス。カイは、同行するよう報告局から命じられる―。1巻が大反響の注目の英国ファンタジー、シリーズ第2弾!
著者等紹介
深沢仁[フカザワジン]
第2回「このライトノベルがすごい!」大賞優秀賞受賞作『R.I.P.天使は鏡と弾丸を抱く』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
86
今回は夏至を前にざわつくファンタズニック(幻想生命体)と、ランスの謎めく過去が描かれる。民話でよく登場する“妖精の取り替え児”の解釈が面白い。日本の妖怪も、イギリスの妖精達も、今もこんなふうに存在しているなら楽しいな。高慢なエルフのエドに振り回される中、愛らしい妖精・スーに癒やされた。まだまだ片づかない問題山積、次巻が待ち遠しい。2016/05/31
mocha
85
再読☆太陽の恵みが少ない地域では、夏至が大きな意味を持つ。妖精の国と道が通じ、不思議な出来事も増えるらしい。ようやく友人として自覚を持つに至ったカイとランス。隠し事に怒り、そのくせ自分のことは語らない二人。思いやりが足を引っ張りもすれば助けにもなる。初めて友を持ったランスには戸惑うことばかりだろう。美貌のエルフの底知れなさが覗える巻。2018/05/13
honoka
48
もう、何度も吹き出して笑う。センスの良いテンポがホント楽しい。歪んだ性格の超美系エルフ・エドとカイの会話が見もの(笑)またランスも答えたくない質問には質問で返してはぐらかすという強者。なにしろカイが初の友人認定だ(当人達の了解は別として)。悪キャラ2人の参入もランスとカイの絆を深める伏線と思うし今後彼らが化ける可能性にも期待。「シンシアが想い人に会えないまま亀みたいに長生きできることを喜ぶとでも?」カイに拍手!それぞれが抱える闇も興味深い。モンゴメリやオルコットがお好きだった方にオススメ。続巻楽しみ2016/07/28
カナン
47
第二の目を持つ監視対象として始まったランスとの共同生活。その現実は生活スキルゼロな彼の面倒を看つつどんどん面倒くさいことに巻き込まれて行くカイの奮闘記。美貌のエルフ・エドや上司のハイド、苛めっ子な同僚達も登場し、夏至を目前に妖精たちの世界も騒がしくなり、人間の子供が攫われてとうとう妖精の国まで行く破目に。ランスにとって初めてのケンカ、初めての友だち。優しいは寂しい。寂しいは「あまい」。いつだって甘いから少しだけ夢を見た。古びた紫の花の髪飾りを手に女王の元へ。真っ赤な林檎を齧った君が目を覚ましてくれるまで。2020/01/18
ダージリン
33
カイは家事のスキルを上げつつ、ランスと同居中(笑)。報告局のランスの上司も登場し、関わりもどんどん増えて行く中、ランスとカイのぎこちない友情がとても良いです(なにしろカイはランスのはじめての人間の友達!)。もちろん妖精がらみの事件もわくわくしました~伏線もまだまだ有るので、続きが非常に楽しみです♪2016/05/17