銀杏アパート

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  • サイズ B6判/ページ数 218p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591149911
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

巨大なイチョウの木にもたれるようにして建つアパートで暮らすのは、ワケありの女たちばかり――。大注目の俊英が贈る感動作!

内容説明

大きな銀杏の木に支えられるようにしてかろうじて建つ「銀杏アパート」。そこで暮らしているのは、父親のいない母娘、恋人からの暴力に悩むデパート販売員、動物としか心を通わせることができない女子大生など、ワケありの住人たちばかり。過去に傷を持ちながらも、それでも「誰か」を求めずにはいられない不器用な女性たちの、寂しくもあたたかな物語。愛しさと憎しみのあいだを行ったり来たりしながら、知らないうちにわたしたちは繋がっている―。大注目の俊英が贈る感動作!

著者等紹介

片島麦子[カタシマムギコ]
1972年広島県生まれ。第28回大阪女性文芸賞佳作、第4回パピルス新人賞特別賞などの受賞を経て、デビュー作となる『中指の魔法』(講談社)でワルプルギス賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

118
銀杏の木がある古びたアパートに住む母娘と、通り過ぎていく女性を描く物語。奥様に勧められて読了。評価というか感想難しい作品ですね。表現は純文学かと思うような冴えた表現あり。例えば、アパートを15戸の扉があり、それぞれの生活がその中であると改めて感じたというような表現とか。全編通じると、うーむ。こういう歪な生活・家庭もあり、周りにもそれぞれ歪さがあり、それぞれがそれぞれの時に触れ合ったりしながら、少女は正しく成長していくということか。ただ、その沈鬱さのようなものは読了後、よく心に残る。2016/07/17

モルク

74
部屋の採光を遮るほど大きな銀杏の木のある古いおんぼろアパート。そこに住む人々が母子家庭の住人千砂子と共に登場する連作短編集。まだ小さかった千砂子の成長もうかがえる。ほのぼのとした話と思いきや、なかなかこれがいろんな問題を抱えている人たちが次々と登場する。そしてちょっとせつなくなる。「キイロイセカイ」「タラちゃん」「百ノハナ、千ノスナ」が好き。最後にはあたたかい感覚が残る。2019/05/07

おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…

65
82/100点 初読み作家さん。銀杏の木に支えられて立っているようなボロアパートに住む、少し問題を抱えた女性たちを描いた連作短編集。表紙から受ける印象でホンワカした物語かなと思ったのですが、中で語られるテーマは結構重たいものでした。ただ文章に温かみが感じられ読みやすく読後感は良い作品です。全編通して登場するチサちゃんの小学生から素敵な大人に成長していく姿を見れて楽しかったです。2016/07/17

ぶんこ

60
大きな銀杏に支えられているような、古い木造3階建アパートに暮らす人々のお話。小学生の千砂ちゃんが看護師になるまでに住んでいたアパートの人々が、「知らないうちに誰かが誰かを助けるための輪が確かに存在した」。後半に現れた大家の信子さんと、信子さんの親友の娘である新しい入居者の古都子さんの会話で、物語の芯が分かったような気になりました。後に行くほど素敵なお話でよかったです。2016/07/12

はる

60
可愛い表紙の絵だけれど、虐待とかDVとか出てきてザワザワ。危ない人も出てくるし、ちょっと読むのやめようかなあ…。後半になってやっとホッとするいい話。最初に出てくる少女も素敵に成長していて一安心、良かった~。ただ、何を描きたかったのか、少しぼんやりした印象。2016/06/26

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