内容説明
いろいろな性と向きあうインタビュー。学校生活のなかで、セクシュアルマイノリティの人がかかえる悩みを知り、どんな学校なら、だれもが居心地よくすごせるかを考えていく、学校編。
目次
インタビュー 性と向きあう人たち:10人のインタビュー(否定されなかったぼくふつうに受けいれたわたし;授業でLGBTをとりあげるのが目標です!;男らしくなろうとしたけどやっぱり女の子になりたかった;中性的な「ぼく」でいい;みんなも生きることをあきらめないで;はじめて自分の体をだいじなものと思えたとき;みんなの意識を、教育で変えていきたい;男でも女でも、なりたい自分になったらええやん;わたしも、みんなの味方よ!)
著者等紹介
渡辺大輔[ワタナベダイスケ]
埼玉大学基盤教育研究センター准教授。東京都立大学大学院博士課程単位取得満期退学。博士(教育学)。主要研究テーマは、ジェンダー/セクシュアリティ教育、セクシュアルマイノリティ支援。講義、講演、執筆、授業づくりなどを通して、性の多様性について、学校でどのように教えたらよいかなどの情報を発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ツキノ
10
「先輩たちにききました!」では1巻と同じ5人が登場。たしかに学校は男女別というのが多いよな。自分の頃と比べると、教材は好きなデザインを選べるし「○○さん」(苗字ではなく名前)で呼ぶし、変わった部分はあるけれど。つらい経験も、救われた経験やことばもある。長時間過ごす場所だからこそ、居心地よく過ごすには工夫が必要。水筒をしまう箱を2つにしたら子どもたちは男女別に分け、3つにしたらばらばらに入れた、というのは興味深いエピソード。2016/09/08
スターライト
7
セクシャルマイノリティの人たちは学校生活をどう感じているのかについて、ともに考える内容。思えば、学校ほど男女の区別をはっきりさせる場所もないだろう。ランドセル、制服、トイレ、運動会の競技、更衣室、水泳の授業…。今は違うかもしれないが、僕の時は性教育は女子だけだったし(男子には知らさせず、女子だけ体育館に集められた)、女子が家庭科で料理する間、男子は柔道の授業を受けていた。何でもオープンにすればいいわけではないかもしれないが、できるだけ男女へだてなくすることは大事だと思う。2017/09/11
うさっぴ
3
この巻も荒井良二さんの表紙イラストが素敵。私は、学校で色々なものが男女別に分けられていることに対して、特に疑問を持ったり不便に感じることはなかった。でも本書を読んで、それが苦痛で仕方がないと思う人たちもいると知った。何でも知ろうとしないと分からないままで、自分の世界なんてほんと狭い。自分が今まで気づいていなかったところで、こんなに多様な性や生き方があると、知ることができて良かった。2018/11/18
カヤ
3
インタビューで、好きな人に同性愛者と告げられたけれど好きだから受け入れて相談にのっていたというインタビューで、相手は仲間を見つけてそこでも相談ができるようになったけれど、自分は相談できる人がなくて置いてきぼりをくった気分だったというのが印象に残った。そしてその後の行動の前向きさもすごいなって。2017/02/16
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