出版社内容情報
魚は、目をあけたままねむります。（ほとんどの魚はまぶたがありませんので）
でも、ねむっているときには、動きがにぶくなり、無防備な姿で海にただようことになります。
敵に食べられてしまう可能性が高くなってしまうのです。
魚たちは、安全にねむるための７つの作戦を実行しているのです。
暗いところでは見えない色に身体の色を変えたり、別の生き物に守ってもらったり、自分でカプセルを作ってその中に入ったり、群れの中で順番にねむったり……。
あまり見ることのなかった、魚の寝姿を紹介した写真絵本です。
内容説明
からだのいろをかえたり、すなにもぐったり、イソギンチャクにかくれたり、すきまにもぐりこんだり…。あんしんしてねむるためには、さくせんがだいじ。安全に眠るために７つの作戦実行中！
著者等紹介
伊藤勝敏［イトウカツトシ］
１９３７年大阪生まれ。海藻を撮影するため丹後半島の海にもぐり、生物の多彩な姿と幻想的な海中世界に魅せられる。現在、相模湾（東伊豆）を拠点に写真作家活動を行う。日本写真家協会会員
嶋田泰子［シマダヤスコ］
出版物の企画・編集・執筆に携わる（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
80
これはすごい。夜の海中で、魚たちが目を開けたまま眠っている。泳いでるように見えても、体の微妙な角度や力の抜け具合から眠っていることが伝わってくるのだ。ダイバーが手を当てて頭を撫でているモヨウフグや、砂中から頭だけ突き出して虚ろな目をしたキュウセン。マイワシの群れがゆっくり前進しながら眠っているのはなかなか壮観な眺めだ。マイベストは珊瑚のすきまに入り込んで心地よげに口を半開きにしたブチブダイさんだった。プルーストの小説で主人公が眠る恋人に添い寝する場面があるけど、うちのカミさんの寝顔も神秘的な気がしてきた。2017/12/20
Kawai Hideki
76
魚の色々な睡眠行動をとらえた写真絵本。①体の色や模様を変える、②すきまにもぐり込む、③イソギンチャクなどだれかに守ってもらう、④流されないように何かをくわえて眠る、⑤砂にもぐりこむ、⑥粘液の袋に入る、⑦泳ぎながらうとうと眠る、の7種類。睡眠行動自体も面白いが、すごく変わった名前の魚が出てくるのも面白い、名前からして不吉な予感しかしないキタマクラはウツボに食べられてしまうし、オジサンという魚はくぼみでごろ寝している。娘は、ゴマアザラシの子どものような顔のコクテンフグに「かわいい！」を連発。2016/07/10
あすなろ
66
ホント、魚だって寝るんだよ。瞼はないから閉じないけどさ、目がとろーんと下向きになって動き鈍く殆ど動いてないよ。そんなことを知れる写真絵本。寝ることはホント、大事だよ。2020/03/31
瑪瑙（サードニックス)
45
魚はまぶたがない。目を開けたまま眠ります。色を変えたり粘膜の糸で寝袋を作ったりイソギンチャクの中に入ったり、様々な工夫をして眠っている。泳ぎながら眠る魚も。自然て奥が深い。2021/03/13
こふみ
26
カラフルな写真にわかりやすい文章、読み聞かせにも使えそうです。まぶたがないのに、寝てるって分かるのが興味深いです。2023/02/15
