ポプラ文庫
監察医の涙

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  • サイズ 文庫判/ページ数 211p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784591146071
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報

10刷のベストセラー、待望の文庫化!

「いかなる虐待を受けても、子にとって頼れるのは親しかいない。
どれほど痛かったか。辛かったか。
耐えるしかないそのような子を見ると、涙をぬぐわずにはいられない」

虐待、過労死、母子心中、介護殺人……
もう、このような事件を起してはいけない。

2万体を検死してきた法医学の権威・上野正彦。
そんな彼の心の奥深くに刻まれた、
涙なしには語れない愛と生と死のドラマ。
書き下ろし原稿も収録した、感動のノンフィクション!

内容説明

虐待、過労死、母子心中、介護殺人、いじめによる自殺…もう、このような事件を起してはいけない。2万体を検死してきた法医学の権威・上野正彦の心の奥深くに刻まれた、涙なしには語れない愛と生と死のドラマが待望の文庫化!書き下ろし原稿も収録。

目次

死体は語る
刑事の涙
夫の献身愛
涙で運転ができない
炎の中に
偽りの発表
隠された真相
父子心中
コインロッカーベイビー
分娩〔ほか〕

著者等紹介

上野正彦[ウエノマサヒコ]
1929年生まれ、茨城県出身。法医学者。54年、東邦医科大学卒業後、日本大学医学部法医学教室に入る。59年、東京都監察医務院に入り監察医となり、84年には同院長となる。89年、同院長を退官。退官後に執筆した『死体は語る』(文春文庫)が大ベストセラーとなり、以後テレビ、雑誌など多方面で活躍。これまでに解剖した死体は5千体、検死数は2万体を超えており、法医学の第一人者である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nyaoko

73
上野先生の本はとても丁寧な文章なので、読みやすいのですが、いかんせん、悲しく辛い内容なので、読んでるといつも胸が詰まります。前に読んだ本と被る内容もありますが、何度読んでもその時に亡くなった人の無念さや、 ご遺族の気持ちを思うと涙が零れそうになります。「親子心中」は私自身、報道される度に使って欲しくない言葉です。虐待死同様に、子供の命を奪う親は親ではなく殺人者です。最後に綴られた上野先生の奥様に改めてご冥福をお祈りします。2018/06/03

ナミのママ

62
最近でこそ法医学、検死も知られてきたものの、私が職業を選択するころ知らなかった世界です。この年代で選択し、定年まで続けられてきた著者の作品。書かれている事件は覚えているものもあります。淡々と綴られる状況と、言葉少なに書かれている著者の思い、まさに人柄が出ているように思います。感想などおこがましくて書けない、というのが正直な気持ちです。良い本を読ませていただきました。書いていただいてありがとう、と言いたいです。2015/12/09

はつばあば

59
あと数十年すればお迎えが来るというのに、なんでわざわざこの本を選んだのか。思いつめての自殺もあろう、思いもかけず殺される事も。死をむやみに語らうものではないが、精一杯生きられなかった人に哀悼を捧げ、これから殺人に赴こうとする人に、イジメで力を誇示したい子等に、命の大切さを、人との温かい交わりの必要性を説いていかねば、2万体という死者の検死と向き合われた著者に失礼にあたる。普通の生活をしていればそれほどの死者と出逢うこともない。痛みを知らず、死者を知らずにいる事も不幸な事。愛を注ぐとは難しい2015/11/14

りんご

46
導入部分で「矛盾なく死を説明することは難しいと感じている」とのこと。これは重みがありますよ。やはり死を経験した者は存在しないのだから、どこまで行っても分からない部分はあるのです。さてこの本、監察医上野先生が関わった検死、ご遺体、一件につき4〜10ページで述べられております。文章は簡潔に、誤解のない表現です。子供を残して逝ってしまったり、子供が先に亡くなったり。演出ではなく、脚本でもない事実。死は容赦がない。最後は上野先生の奥様の死について。告知を受けた際、主治医に対して「藪医者め」と思ったそうです。2022/06/16

GAKU

37
2万体を検死した法医学の権威が、自殺、他殺、病死等今までの事例を書いた本。淡々とした読みやすい文章で書かれていますが、内容は重いです。色々な亡くなり方があるものだと知りました。どれも胸が痛くなる事例ばかりでしたが、特に序盤に書かれていた「刑事の涙」の章は、読んでいて目頭が熱くなりました。改めて「死」というものについて考えさせられました。今度の三連休は母と一緒に、久しくご無沙汰していた父の墓参りに行こうと思います。2015/11/19

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