出版社内容情報
サナギのなぞを古生代までさかのぼり、進化論的に解き明かしたいまだかつてない“サナギ”エンターテインメント科学読み物です!成虫と幼虫の間の状態、「サナギ」。みんなが知っているサナギという形態の奥には、何億年にもわたる昆虫の生存戦略の物語があります。その物語はとても神秘的で生命の豊かさに満ちています。―昆虫はなぜサナギになるのか。サナギの中はどうなっているのか。そもそもサナギはどのようにして生まれたのか。サナギのなぞを古生代までさかのぼり、進化論的に解き明かした、いまだかつてない“サナギ”エンターテインメント科学読み物です!
三輪 一雄[ミワカズオ]
著・文・その他
大谷 剛[オオタニタケシ]
監修
内容説明
昆虫は、何のために「サナギ」になるの?「サナギ」の中身は幼虫?それとも成虫?サナギにまつわるさまざまなひみつを5億4000万年前の地球にさかのぼって解きあかそう!
著者等紹介
三輪一雄[ミワカズオ]
1959年、大阪に生まれる。東京造形大学絵画科卒。児童書多数
大谷剛[オオタニタケシ]
1947年、福島県生まれ。兵庫県立大学名誉教授。専門は動物行動学、昆虫学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
62
児童書。科学読み物。昆虫には「完全変態」と「不完全変態」がある。不完全変態の昆虫は、幼虫の姿が成虫とほとんど変わらないバッタやコオロギ、カマキリがいる。完全変態はアゲハ蝶やてんとう虫、カブトムシなど、幼虫からサナギになり成虫になるもの。羽は、幼虫の気管鰓(きかんえら)が残り発達したものという。サナギの中身はドロドロスープ。ドロドロスープを栄養にして新しい細胞を作る。完全変態の昆虫は80%を占める▽アゲハ系のサナギは90%が寄生バチにやられる。蝶の羽化を観察したくても大抵ハチが出てきてショック▽2018年刊2023/07/22
けいぴ
35
ポプラサイエンスランド7「サナギのひみつ」。 サナギの内部ではすごいことが起こっている。幼虫時代の体をいったんとかして、ドロドロにしてしまう。幼虫やサナギの擬態、マユというシェルター、興味深い昆虫の世界。 2019/01/29
ほんわか・かめ
24
凄い!単なるサナギの本だと思ったら、なんと古生代カンブリア紀まで話が遡る。昆虫のみならず、生物の進化の歴史も知ることができた。かつて古生物学者に憧れていた長男につき合い、私も多少詳しくなったが、これはまた違った切り口で面白かった。2020/07/08
shiho♪
21
小4次男と。最近私がサナギに興味津々。そして三輪さんの絵本も興味津々なので私にとってまさに旬な絵本。 不完全変態と完全変態の違いやサナギの解説だけに留まらず、5億4000万年前の生物の誕生まで遡る壮大っぷり。無翅昆虫の誕生(でも両生類のエサになる)→はねをもつ不完全変態の誕生(しかし爬虫類のエサに)→完全変態の誕生(氷河期も生き残る) さらにさらに完全変態の誕生によってそれまでは裸子植物だけだったのが被子植物もあらわれるように。進化の不思議、生態系の不思議にとても驚かされます。2021/08/11
はるる
13
科学絵本として、優れている。 サナギの中はいったんドロドロになり、新しく細胞を作り替えていたなんて・・・。超複雑な虫のつくりが、自然に適応する超合理的なあり方というのは、自然の神秘だな。 解説といい、擬態の写真といい、虫好きの心をわしづかみにする本だと思います。2020/02/27
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