内容説明
人と比べなくていい。うまく生きなくていい。翻訳家として成功した。周囲から呆れられるようなこともしてきた。そんな著者が六十代で都会を捨てて、一人で始めた伊那谷の暮らし。そこで紡ぎだされる人生の晩年だからこそ生まれる言葉の数々に、人々は感動してやまない。老年の喜び、充実とは何かを問う、現代人必読の書。
目次
序章 人生について思うこと
第1章 十代の私が今の私を助ける
第2章 好きなことが生きるエネルギーを生む
第3章 命を通して人間を見る
第4章 うまく生きなくていい
最終章 自分を大切にして生きる
著者等紹介
加島祥造[カジマショウゾウ]
1923年、東京神田に生まれる。早稲田大学英文科卒、カリフォルニア州クレアモント大学院留学。信州大、横浜国大、青山学院女子短大に勤め、フォークナー、マーク・トウェインをはじめ、数多くの翻訳・著作を手がける。20年前から信州・伊那谷に暮らし、詩作、著作のほか、墨彩画を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
62
人と比べない、うまく生きなくていい、自分の好きなこととつながってる限りは一人でいても大丈夫等含蓄のある言葉が心にスーッと入ってきます。2014/05/28
月乃雫
26
年を重ねると、人となりが顔に現れる。表紙の加島さんを見て、いいお顔をしているなと思った。他人と比較することや人をうらやむこともなく「今、ここ」を大切に、自分の気持ちに正直に生きてきた加島さんが書かれていたように思う。自分の気持ちに正直に生きることは、時には人を傷つけるし、敵を作ることにもなるかもしれない。それを全て受け止める覚悟、強さ。正直に生きたいと思いながら、まだまだその覚悟は私にはないけれど憧れる生き方だ。2016/03/06
yuka
13
◆◆◆読書メーターで知った1冊。“人生について語る”という言葉より堅苦しい印象を持たれるかもしれないが、く〈自分を愛する〉〈「イヤ」は命のセンサー〉わかりやすい言葉でやさしく語りかけてくれます。図書館本でよみましたが、本棚に置いておきたい1冊。※『やさしく柔らかいものほど強い。』やさしくある為には心が強い事が必要と感じている私。やさしい人でありたい。その為には、自分の好きな自分でいる事。そうあれば、周りにもやさしい気持ちで接することができるから。2015/09/11
T坊主
10
初めての加島本。家内が借りてきたものを時間があったので読んだ。中学生向けとかで平易で読みやすく。3時間程で読み終えた。1)感情を養うには、自分の気持ちに従う事。2)今したい事を今する、それが”好きな事”をするという事。そうすれば、他人の事が気にならない。3)体は頭より、賢い。4)人と合わせてばかりいると、自分の中の良いものが失われる。5)好きなものを見つけるのではなく、自然に自分の中から湧いてくるもの、その力が自然と何かを探し出す。6)やさしく柔らかいものほど強い。7)変化を受け入れ、共に生きる。△☐〇。2015/04/02
なつ
9
『好きな事をしていれば次の好きな事を見つける力が湧いてくる。本当の好きは「今この時」の感情。今したいと思う事を今する。それが好きな事をする事の本来の姿。今好きな事をやってそれに満足したら次の所へ行く。何か別の新しい物に出会ってそっちの方が好きだと思えばそちらに行けばいい。好きな対象も変わっていくし好きなものを追い掛ける自分も変わっていく。それが心の成長。もう充分楽しんだなと満足できるからこそ別の好きな事に移っていける。そういう風に移っていく内に何か思いがけない素晴らしいものに出会う。』めっちゃよく分かる。2015/06/29