歩く

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591135846
  • NDC分類 934
  • Cコード C0098

内容説明

『森の生活』のソロー、曙光のごとき思想はひとり歩くなかに生まれた。人間と社会の根本基盤を問う晩年の講演エッセイ「歩く」の新訳に加え、「歩かれた世界」を読み解く生前のエピソードを収録。

目次

歩く
歩く人ソローについての覚書

著者等紹介

ソロー,ヘンリー[ソロー,ヘンリー] [Thoreau,Henry David]
1817‐1862年。アメリカの思想家・作家・博物誌家。ハーバード大学卒業後、家業の鉛筆製造業のほか、教師、測量、大工などの仕事をしながら、自然観察と思索の記録を膨大な日記にのこした。生前に刊行された本は『コンコード川とメリマック川の一週間』、『森の生活』の二冊だが、死後、講演に使われたエッセイや日記なども刊行され、特に「一市民の反抗」はガンジーやキング牧師の愛読書としても知られる

山口晃[ヤマグチアキラ]
1945年生まれ。駒澤大学講師。政治哲学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

翔亀

44
歩く。普通イメージする"散歩"ではない。道路、公道を歩くのではない。森や草原や沼地の道なき道を足の向くままに毎日最低4時間歩くこと。それにより、文明でなく自然を、市民的自由ではなく絶対的な自由を、そして野生を、回復する。土地の囲い込みと商業と政治につながっている道路ではなく、樹や動物や鳥や日没を、野生の自然を、ホメロスの自然を、知識でなく無知を、神話的世界を、"歩く"ことによって体験してきた。それこそ、精神を活性化させる真の経験だった。ソローが亡くなる二か月前に完成させたエッセイに真に生きることを知る。2016/03/23

Koichiro Minematsu

29
宇佐美まこと氏の小説読後の「歩く」つながり。本著ではまたソローの生き方の新しい発見があった。「森の生活」をして人頭税を払っていないソローは捕まり刑務所へ。その姿勢がガンディーの不服従につながったとは。そして、何故、歩くのか。私たちと言いながらも、私たちは独りだ。結局、人生は誰と居ても、ヒトは一人で歩くものだ。と言うことか。2019/07/03

紫羊

12
ソローのエッセンスみたいな本。ソローを森にとどまらせ、歩くことに駆り立てたものが何なのか、今ひとつわからないが、もともと意味などないのかもしれない。2021/07/04

おおにし

11
「一日に少なくとも四時間、ふつうは四時間以上、森を通り丘や草原を超え、世間の約束ごとから完全に開放されて歩きまわることなしには、自分の健康と精神を保つことができない」と語る"歩く哲学者"ソローのエッセー。方向を定めずに歩いていると最後には自然と足が西南の方向を向いているという彼の経験から、西に向かうことは未来に向かうことであり、欧州人は大西洋の向こうの新大陸に未来を見たのだというソローの考察はなかなか興味深かった。街中では方向を定めずに歩くことは難しいが、私の足も西を向いていくかどうか試してみたい。2014/01/22

kasmin

10
散歩が好きです。澄んだ朝の光の中や静かに暮れゆく黄昏時。街がキラキラし始め 刻々と夜が堕ちてくるその瞬間に立ち合えるのは貴い。ソローは一日4,5時間。距離にして2,30㎞。自然の中に身を置き 鳥の声に耳を傾け 樹木や植物とー彼なりのやり方でー饒舌に会話しながら時にただもくもくと歩く。歩くことで整えられる保っていられる精神の均衡。確かな力の源。そこから生まれる彼独特の哲学は私にとっての当に恍惚です。ソローの傍でまた健やかさを取り戻せました。今を生きながら 彼を追いかけながら 歩き続けようと思えました。2015/11/18

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