内容説明
人のために何かをするってどうしてこんなに嬉しいんだろう。現代を生きる理沙が出会った戦時下を生きる雪子。価値観の全く違う二人の少女に結ばれた、時代を超えたかけがえのない友情。大人気作家が初めて描く少女の友情。二人に訪れる感動の結末とは?
著者等紹介
林真理子[ハヤシマリコ]
処女小説『星影のステラ』が直木賞候補に選出されたことを機に、執筆業に専念。『最終便に間に合えば』『京都まで』により第94回直木賞を受賞。『白蓮れんれん』により第8回柴田錬三郎賞を受賞。『みんなの秘密』により第32回吉川英治文学賞を受賞。平成12年(2000)直木賞選考委員に就任。他、数々の文学賞の選考委員を務める。平成23年(2011)レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shinji
88
タイトルからいくと、まだ誰も味わったことのないような素敵な甘さのお話だろうけど、そうではなくて食糧的な事と友情のお話でした。とても優しく読みやすいファンタジーで、どちらかというと児童書っぽい仕上がりですね。それでも理沙と雪子の友情に偽りはなく、時代背景のやるせなさもしっかり伝わりましたね。あとがきでの林さんの説明に共感した一冊でした。2016/05/08
芽
44
児童向けに字も少なく読みやすい。戦争のことを知らない子供が増えてきた世の中だからこそ読んでもらいたい。2014/07/11
ミカママ
42
読み始めてすぐに「なんじゃこりゃ、小学生向けか?」って感じで。しかもなんかSFぽいし、ファンタジーぽいし。私の一番苦手な内容?みたいな。ところがラストに向けて、ぐいぐい読まされました。ラスト近くの「時代を隔てたお友だち」からの手紙、不覚にも涙しました。さすが林真理子さん、落としどころはちゃんとツボを押さえてくださいました。一言でいうと、大人も楽しめる少女向けのファンタジーってところかな。2014/07/25
ミカ
35
【図書館】実は林真理子さん初読み。ドラマanegoの印象が強かったので、「え!林真理子さんがポプラ文庫!?」と驚きつつ手に取りました。(すいません笑) 優しくて温かい雰囲気、でもその裏で戦争の残酷さが伝わってきます。大人も子供も楽しめる作品だと思います。 おいしい食べ物があることを当たり前と思っちゃいけないね。2016/05/16
coco夏ko10角
29
すごく良かった、なんて素敵な友情……。終盤でちょっと泣きそうになってしまった。林真理子さんってこういう作品も書くのですね、他にもあったら読んでみたい。2015/06/29