出版社内容情報
第六回新潮エンターテインメント大賞を受賞した気鋭の著者が、5人の女性の平凡な日常に潜む悲喜こもごもを描き出した短編集。
私生活が原因で会社を辞めた美佐江は、偶然「学生寮の賄い」募集の貼り紙を見て応募するが、そこはある団体の「信者」たちが寝泊りする施設だった(「奥
様」)。「女子芸人」で第六回新潮エンターテインメント大賞を受賞し、作家として注目を集める女性講談師が、5人の女性の平凡な日常に潜む悲喜こもごもを繊細に描き出した連作短編集。
・「奥様」
・「結婚指輪」
・「依頼人」
・「ペンダント」
・「マリオン」
内容説明
私生活が原因で会社を辞めた美佐江は、偶然「学生寮の賄い」募集の貼り紙を見て応募するが、そこはある団体の「信者」たちが寝泊りする施設だった(「奥様」)。作家として注目を集める女性講談師が、5人の女性の平凡な日常に潜む悲喜こもごもを繊細に描き出した連作短編集。
著者等紹介
神田茜[カンダアカネ]
北海道生まれ。昭和60年、講談師の二代目神田山陽門下に入門。平成7年、真打に昇進。『フェロモン』で小説デビュー。『女子芸人』で、第6回新潮エンターテインメント大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いたろう
42
女性を主人公にした連作短編5編。ちょっと世間からズレた女性、今はうまくいっていない女性、自分に自信をなくした女性、等々、5つの短編で登場人物がゆるく繋がっていると思ったら、最後に、まさかこの人とこの人は同じ人物だったの?という楽しみもあり。しかし、皆、どんだけジュード・ロウが好きな訳?(笑) 神田さん自身がかなりのファンとみた。表紙画は、それだけで本を手に取りたくなる加藤木麻莉さん。読み終わってから、改めて表紙を見て、ここにあの人が、という楽しい発見も。2016/12/17
coco夏ko10角
23
5つのお話収録の連作短編集。悩み・とまでいかないちょっとしたモヤモヤがうまく書かれてた気がする。あとユーモア具合がちょうどよかった。特に『ペンダント』が面白かった。 単行本時のタイトル『フェロモン』2015/06/04
むぎじる
19
今まで経験したことのない生活や役割を経験することになった、女性が主人公の5編の短編集。人から言われたささやかな言葉、恋をする高揚した気持ち、近くにいるだけで元気をくれる人・・・ちっぽけなことかもしれないけれど前向きになれることってたくさんあるし、この積み重ねが幸せなのかな。「いつかは幸せになっているのだから、今はこんなんでいい」肩の力を抜いたほうが、次の一歩が進みやすくなりそうな気がする。楽しい小説だった。2013/11/04
かんちゃん
14
ブックオフでなんとなく装丁に惹かれ、なんとなく名前に惹かれ、なんとなく購入。5編の短編集に登場する旬ではない女性達それぞれの物語。なかなか物語に入り込めないままなんとなく読了。だから記憶にもなんとなくしか残ってない。。。 なんとなく著者の神田茜さんに申し訳ない気持ちでいっぱいです。たぶん女性の方が共感ポイントがたくさんある作風なのかもしれません。初読み作家に対してこんななんとなくな感想でホント申し訳ないです。2016/07/13
mari
6
短編集だが登場人物が繋がっていて読んでいてとても楽しかった。皆一生懸命に生きているってしみじみ感じ、読後感も良かった。それぞれの主人公に「頑張れ!」ってエールを送りたくなる。作者が講談師だからかユーモア溢れる箇所もたくさん! 神田茜さん、もっともっと読んでみたい!2022/02/23