出版社内容情報
リア充の夢に敗れたヘタレ男子がある日出会った変人。繰り出される無理難題、入り乱れる恋の行方は? 疾走感溢れる青春小説。
内容説明
「する」か「しないか」と訊かれたら「しない」。「しろ」と言われて初めて「する」ヘタレ男子の明日はどうなる?大学と下宿を往復するだけの地味な毎日を送る「私」。ひょんなことから、物部語朗なる変人が主宰するサークル「MFL」に強引に引っ張りこまれ、ツンデレ美女の花子さんによろめいた私は、持ち前の超受動的な性格から、物部氏の不可思議な指令に従う羽目に。さらには、キャンパスごとに対立する学生会の勢力争いにも翻弄され…。現役大学院生による疾走キャンパスライフ小説。第1回ポプラ社小説新人賞奨励賞受賞作。
著者等紹介
秋山浩司[アキヤマコウジ]
1988年生まれ。広島市などを経て、小学4年生から高校卒業まで、岡山市で過ごす。大阪大学大学院工学研究科在籍中。2011年、『さがしものが見つかりません!』(『私撰阪大異聞物語』より改題)にて、第1回ポプラ社小説新人賞奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けい
48
大阪大学に在学中との紹介がある作者。森見さんの「阿呆学生」と近い匂いがしますが対決という面からでは万城目さんの「ホルモー」も混ざっているような?学生会を舞台に繰り広げるドタバタ劇といった感じですが、工学部生の悲哀(女性が少ない、課題がきつい等々)は良く伝わってきました。(過去に工学部生だった自分には「そうそう」と思うところ多々あり)今後、作者が森見、万城目両氏の様に「頭の中どうなってんのー」と読者に言わしめる作家となることを個人的に期待しています。この作風は正直「ツボ」です。2013/05/25
ぶんこ
34
どたばた喜劇のようで、オチがイマイチでした。 物部さんのような、基本、秘密主義の人が苦手なので、最初から胡散臭く思いつつ読んでいたら、やっぱりですね。 山月君の交友関係が拡がったのは良かった、良かった。 物部さんの唯一のお手柄ですね。 竹宮さんだけが清廉潔白な人物とは。 権力を持つと、その力を使いたくなり、持っている人から奪い取るためには手段を選ばずなんて、大学生のやる事かっ! と喝を入れたくなったら、ちゃんと竹宮さんがやってくれました。 2015/06/20
みかん🍊
33
阪大へたれ男子の山月が物部に無理矢理サークルに入れられ、騒動に巻き込まれていく。阪大が舞台の青春物。学生会の各キャンパスの会長の争いや、物部、花子さん、会長、副会長達のキャラ等、面白かったが、「MFL」の目的がそんな事だったとは、バカバカしさが青春とはいえもう一捻り欲しかったかも。2013/06/13
なつ
18
ハチャメチャと言えばハチャメチャ。落ちもいまいちで、説得力にかける気がする、結局は山月の「しょーもな」が聞こえて来そうで、実はしてやられてしまったのではないかと思う。でも「MFL」の意味があれとは。ほんとにいい意味で「ガックシ」である。2015/09/29
Tomokazu Kumada
17
友達もおらずサークルににも入り損ね大学と下宿を往復するだけの、夢のキャンパスライフには掠りもしない地味な毎日を送る「山月」。レンタルビデオ店のAVコーナーで同じ作品に手を伸ばした縁で、変人「物部語朗」が主催する大阪大学非公認サークル「MFL」に無理矢理引っ張り込まれ、ツンデレ(偽装)美女の「花子」さんに惹かれて入部してしまいます。物部から下される無茶な指令の数々・入り乱れる恋・「豊中・吹田・箕面」の3つのキャンパスの学生会の勢力争い等など様々な事に巻き込まれていく主人公のキャンパスライフの行方は?2013/02/22