出版社内容情報
プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったカナコは生き延びられるのか? 大藪春彦賞受賞作品!!
内容説明
ほんの出来心から携帯闇サイトのバイトに手を出したオオバカナコは、凄惨な拷問に遭遇したあげく、会員制のダイナーに使い捨てのウェイトレスとして売られてしまう。そこは、プロの殺し屋たちが束の間の憩いを求めて集う食堂だった―ある日突然落ちた、奈落でのお話。
著者等紹介
平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
1961年、神奈川県川崎市生まれ。自動販売機の営業、コンビニ店長、週刊誌のライター、映画・ビデオの企画・製作と様々な職歴を経て作家となる。2006年には短篇「独白するユニバーサル横メルカトル」で日本推理作家協会賞を受賞。2007年、同タイトルを冠した短編集が「このミステリーがすごい!」第1位に選ばれた。『ダイナー』で第28回日本冒険小説協会大賞と、第13回大藪春彦賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
704
殺し屋しか来ない会員制のダイナー。ミスったら死刑かもしれない緊張状態に置かれ続ける普通の女の子。凄い。飴村のグロ小説と徹底したハードボイルドサスペンスにも冒険小説にも見える。楽しめる稀有な本。冒険小説にジャンル分けされているがホラーとしても読めるかも。出てくるのは死んでも友達になりたくない奴らばかりなのに、どこかホロっとさせてくれる。主人公置いてきぼりのエピソードも少なくないが最後まで我を通す主人公に好感。話が終わってしまうのが惜しい作品。読了後、バーガーショップに駆け込む人が続出する本。2016/11/13
そる
515
エグくてグロくて読むの辛いんだけどおもしろい!殺し屋たちの生い立ちがキツい。特にキッド。善悪の判断も、人を信じる心も持てないだろう。カナコも一般人かと思いきや悪かった。でも悔やんではいるんだろう。やったことを考えるとこの人の生い立ちもあまりいいものではなかったろうな。こんな異常環境なのになんだかカナコもボンベロも殺し屋たちも優しい。みんな愛されたいのね。ちょっと暖かく、たくましく生き抜く、料理も美味そうでいい話だった。「「悪いけど、あんたは油断がならない。変な武器ばっかり出す悪いドラえもんみたいだもの」」2020/08/02
ehirano1
440
「・・・知らなかった。聞いてなかった。思いも寄らなかった。みんな同じことだが、奴らは自分が無知という罪を犯したことを理解していない。無知だからこそ、奴らは地獄の蓋を開けた。・・・・・そんな単純で絶対的な真理を無視して生きてきたんだ、おまえたちは(P316)」には考えさせられました。2016/01/11
hit4papa
356
殺し屋専用のダイナー「キャンティーン」で繰り広げられる、奇妙奇天烈な物語です。胃袋がなってしまう素敵な料理と酒。胃袋から酸っぱいものが上がってくる暴力。美と醜が渾然一体となった悪党どもの宴がもようされます。ワケありの殺し屋たちのキレキレぶりが楽しいですね。「キャンティーン」の扉が開たびに、異形異才の殺し屋たちがどーんと現れます。まるでマカロニウエスタンのような手に汗握る展開がたまりません。2016/08/14
トリオネア
337
実写化ボンベロが藤原竜也ってな゛ん゛でだよ゛お゛ぉ゛ぉ゛お゛ん゛あ゛ぁ゛ぁ゛あ゛