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おもかげ復元師

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591130377
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

遺族の深い悲しみを、生きていく力に変える。震災後、ボランティアで300人以上を復元した女性納棺師が綴る、生と死のドラマ。

遺族の深い悲しみを、生きていく力に変える。
震災後、ボランティアで300人以上を復元した女性納棺師が綴る、生と死のドラマ。

残された人が、大切な人の死を受け容れ、また生きていけるように。
故人がどんな状態にあったとしても、生前と同じ表情、できるだけ微笑みをたたえたお顔に戻すことにこだわり、
全国でも稀有な復元納棺師として活動しているのが著者の笹原留似子さんです。
東日本大震災時には、発生後まもなく沿岸地域に入り、津波や火災で大きな損傷を受けたご遺体を生前の姿に戻す「復元ボランティア」に献身しました。
これまでの忘れられない納棺現場でのエピソードと、復元ボランティアの体験を綴った初の著書!

はじめに

第一章 かけがえのない瞬間だからこそ

高い、高?い
作るのではなく、戻す
してあげた、という想い出
いちばんの味方
掛け布団
あんたは本物の娘だよ

第二章 肉体が滅びるということ

死後変化は、誰にでも起こる
目が開いたり、出血したり
硬直は、生き返るように解く
水疱や死斑は、なぜできるのか
故人と会話する
なきがらがうなる
特殊遺体とウジ
溺死と自死
警察の方に感謝を
ぬくもりは、家族のなかにある

第三章 見送りの現場で

喪主さんの頑張り
隠し銭
ビスコ
生きざま
あのね、実はね
オレのせいだ
花火とソフトクリーム
触っても、いいのかい
おまじない

第四章 天使たち

おじいちゃんにキック
三姉妹
あの世からのお友だち
とっきゅうけん
おしっこ、しーしー
パグ
狂犬注意
オラもそばにいたい

第五章 最後の言葉

オレには最後の女ぁ
ラブレター
百点なんか
大きくなったのに
孤独死と介護

第六章 あの日。3・11

3・11 真っ暗闇の夜
3・12 凍りついた街
3・13 衝撃的な映像
3・16 沿岸エリアからの電話 
3・19 現場へ
3・20 安置所
3・21 五重の苦しみ
3・22 つなげるつながる委員会

第七章 復元ボランティア

3・23 紀州造林
3・24 ご縁
3・26 架け橋
3・27 大好き
3・28 癒し
3・29 祈り
3・30 男同士
3・31 やっと泣けた

第八章 支えられて

4・10 新聞
4・20 一緒に
4・25 口紅
5・1 勇気
5・2 唯一の映像
5・7 心の傷痕
5・15 自分の髪を
生と死は背中合わせ
つなげる
おばあちゃんの魔法

おわりに

内容説明

なきがらに笑顔を戻し、遺族の深い悲しみを、生きていく力に変える。東日本大震災後、300人以上をボランティアで復元した女性納棺師が綴る、生と死のドラマ。

目次

第1章 かけがえのない瞬間だからこそ
第2章 肉体が滅びるということ
第3章 見送りの現場で
第4章 天使たち
第5章 最後の言葉
第6章 あの日。3.11
第7章 復元ボランティア
第8章 支えられて

著者等紹介

笹原留似子[ササハラルイコ]
1972年、北海道札幌市生まれ。復元納棺師として株式会社「桜」の代表を務める。東日本大震災では、発生後まもなく沿岸地域に入り、津波や火災で大きな損傷を受けた遺体を生前の姿に戻す「復元ボランティア」に献身した。現在も納棺の仕事のかたわら、長期的視野に立った被災者支援の活動を続けている。2012年1月、社会に喜びや感動を与えた市民に贈られる「シチズン・オブ・ザ・イヤー」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

279
様々な状態のご遺体を、技術と真心で生前のお姿に『復元』して納棺する尊い、真似のできない尊い復元師さまの実体験。死は誰にでも訪れる逃れようもない現実なのだが、それが全て自然に訪れる訳ではない。突然、まさか、なぜ?信じられない、信じるわけにはいかない突然の別れも、残された者は受け入れざるを得ない。生前愛された故人の姿へと導く著者は究極の聖人です。涙が全ページで落ちます。言葉の魔術師の小説家さえ、リアルな体験を自身の感情で紡ぐ本書には及ばない。あえて言う、貴女に心から感謝している方が大勢いますよ、天国に‼️🙇2019/02/20

takaC

102
内容から自分より年上のおばさんをイメージして読み終えたら最後に自分の方が年上だということが判明してややショックでした。2014/09/11

おいしゃん

90
ひたすら読みながら泣いた。泣ける本はいくらでもあるかもしれないが、涙しながら、いま生きていることや、家族などの大切さを、ここまで切々と感じさせてくれる本は、なかなかないだろう。ご遺体を、少しでも生きている姿に近づける。それにより、死と向きあい、本当のお別れができた人々の様子が、本当に切なかった。何度でも読みたい。涙は出続けるだろうから、家で。2014/08/27

七色一味

84
読破。これを書いてる頁の左側、「あらすじ・内容」欄がすごく長い! ま、そんなことはいいとして…。☆ドキュメントというかエッセイというか?☆死出の旅路を迎えるご遺体を、可能な限り生前の、生き生きとした表情に戻してあげて送り出す、状況を考えればとても辛い職業なんですが、語られる言葉が柔らかくて包み込むよう。その言葉の裏に、鋼のような確たる職業意識が垣間見れます。「残された方々のため、遺族のために」そんな「優しさ」という色をつけて送り出す。実に日本的、なのかな。2015/02/06

あん

81
ひたすら泣きながら読みました。死は失くなったご本人が、身を持って愛する家族に大切なことを教えてくれる機会だから、「私が諦めたらここで終わってしまう」との思いを胸に、復元に何時間もかける笹原さん。その姿に感動しました。故人とのお別れをいい形にするために、しっかりと死を受け止められるように、故人の在りし日の姿に復元する。遺された者は復元された故人と対面して、泣くことが大切、泣いて故人との思い出を、故人への想いを言葉にすることが大切。そうやって死と向き合っていくんですね。 2014/10/05

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