ポプラ文庫ピュアフル
きみの呼ぶ声

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  • サイズ 文庫判/ページ数 242p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784591129401
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

ひとりぼっちの幽霊・真帆と過ごす僕の前に、突然現れた少女・はるか。謎めいた彼女の行動にはどんな意味があるのか? 思いがけない

涙が止まらない感動のラスト! 
ラブストーリーの名手がつづる、深い愛の物語。

高校の校舎の片隅、幽霊が出るという噂のある薄暗い階段近くで、「僕」は真帆と出会った。
真帆は交通事故で死んでしまった15歳の女の子の幽霊。
大好きな先輩がこの学校にいるの――そう言ってひとりぼっちで漂っている真帆を、僕は放っておくことができなかった。
人気のない屋上や階段で、静かに流れる真帆と僕だけの時間。
だが、ある日、僕と同じように真帆を“見つけた”はるかが現われたことで、その穏やかな場に変化が生じ始める。
僕が孤独でいる理由はいったい何なのか、はるかは何のために僕たちに近づいたのか……謎めいたストーリーは、
やがて思いがけないラストへと続いていく!

【著者プロフィール】
飯田雪子(いいだ・ゆきこ)
静岡県生まれ。静岡大学教育学部美術学科卒業。
1994年、『忘れないで―FORGET ME NOT―』で第1回講談社ティーンズハート大賞を受賞し、作家デビュー。
主な著書に、『夏空に、きみと見た夢』『僕はここにいる』『風のむこう、きみへ続く道』『アニバーサリー しあわせの降る場所』などがある。

内容説明

高校の校舎の片隅で、「僕」はひとりぼっちの幽霊・真帆と静かな時間を過ごしていた。だが、転校生・はるかが現われたことで、その穏やかな場に変化が生じ始める。僕はなぜこんなにも孤独なのか、はるかは何のために僕たちに近づいたのか…謎めいたストーリーは、やがて思いがけないラストへ!大切な人を想う、哀しいほどの愛の深さが心を揺さぶる感動の物語。

著者等紹介

飯田雪子[イイダユキコ]
静岡県生まれ。静岡大学教育学部美術学科卒業。1994年『忘れないで―FORGET ME NOT』で第1回講談社ティーンズハート大賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

55
誠実な書き手飯田雪子さんが幽霊譚を紡ぐとこんな感じになりました。痛々しくて重くて、だけど優しさを感じ取れました。そして、生きているからこそ、時間は流れていくのですね。2012/06/16

dr2006

41
この世とあの世との踊り場に集うものたちを描く、甘く切ないスピリチュアルミステリー。人気のない校舎の屋上へ通じる階段の踊り場で、生前好きだった先輩の姿を追い続け成仏できない真帆。その真帆の姿が見える主人公智之は、放課後、彼女の話し相手をしていた。そこに同じように真帆と会話ができるはるかが転校してくる。真帆や智之に毅然とした態度で接するはるかの目的とは何か?ポプラ文庫ピュアフルらしい作品とも言えるが、人の記憶に宿るピュアな想いを深く感じる作品。初読み飯田雪子、他作品も読みたくなるようなトリガーを得た。2016/11/15

ひめありす@灯れ松明の火

37
優しくて、悲しい。まるで通り過ぎていく一筋の流れ星を見ているような。背を向けて歩きだした校舎の窓から聞こえた木管楽器の音のような。あの悲しみが苦しみが惨劇があった場所を、もう平気で通り過ぎていけるような。誰もが乗り越えていく。それを越える事が成長だというのなら、それいったいどれだけ傲慢な押し付けなのだろう。そんな筋から外れた、淡く切ない想いの欠片達。留まり行く魂に、君の呼ぶ声が聞こえたから、そっと歩き出す。光に向かって。辛かったよね、痛かったよね。ううん。もう、いいんだよ。だって、君が呼んでくれたから。2012/07/06

coco夏ko10角

33
読後感が良かった。飯田雪子さんの作品は途中なんだかんだあっても最後気持ちよく本を閉じることができるから好き。2015/05/14

いずむ

25
夢の続き、夢の終わり。本当の優しさが見せるのはどっち―。せめて魂だけが残った今だけは、穏やかなる時に漂っていたい。もし、そんな姿が見えるならば、コトバを交わせるならば。導くべきは、どっち。本当の優しさって何だろう。本当の哀しみって何だろう。本当の解放って何だろう。アンリアルな世界からの、切ない問いかけ。ボクは、前進なき永遠より、解放へ向かう一瞬を選びたい。終わりが来るから忘れられる。終わりが来るから乗り越えられる。終わりが来るから、“次”がまた始まる。温かい光の向こう、きみの呼ぶ声が、きっと聞こえてくる。2012/05/14

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