ポプラ文庫
ビヨンド・エジソン―12人の博士が見つめる未来

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 309p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784591127537
  • NDC分類 402.8
  • Cコード C0195

内容説明

21世紀の科学を支える博士たちの生き方に迫る、感動ノンフィクション。文庫化に際し、地震学会会長を務めた石田瑞穂と東日本大震災の取材を続ける著者との対談を収録。

目次

日本生まれの薬でアフリカ眠り病に挑む―寄生虫学者・北潔と医師シュバイツァー伝
恐竜少女が首長竜の新種と出会う―古生物学者・佐藤たまきと数学者・藤原正彦の青春記
世界の乾燥地で食糧生産の向上を目指す―農業気象学者・坪充と反アパルトヘイト運動の闘士ネルソン・マンデラ伝
災害軽減のためにできること―地震学者・石田瑞穂と国語学者・大槻文彦伝
南極の「空気の化石」に地球の歴史を見る―物理学者・深澤倫子と雪博士・中谷宇吉郎の随筆集
言葉の不思議を探究する―音声工学者・峯松信明と動物科学者テンプル・グランディンの自閉症報告
ウイルスが紡ぐ生命の物語―ウイルス学者・甲斐知恵子と物理学者マリー・キュリー伝
黄砂は「空飛ぶ化学工場」―物理学者・岩坂泰信と探検家・大谷光瑞伝
人間とコンピュータの対話をデザインする―情報科学者・中小路久美代と作曲家モーツァルト伝
分子を生きたまま見る―生物物理学者・徳永万喜洋と発明家トーマス・エジソン伝
はやぶさは操縦できる宇宙船―宇宙科学者・谷野創と宇宙飛行士エリスン・オニヅカ法
アルツハイマー病の新発見を治療につなげる―脳神経科学者・星美奈子と霊長類学者ジェーン・グドール伝
「増補」東日本大震災を受けて 地震学者・石田瑞穂との対話ふたたび

著者等紹介

最相葉月[サイショウハズキ]
1963年、東京生まれの神戸育ち。関西学院大学法学部卒。科学技術と人間の関係性、スポーツ、教育などをテーマに執筆。97年、『絶対音感』で小学館ノンフィクション大賞受賞。07年、『星新一―一〇〇一話をつくった人』で大佛次郎賞、講談社ノンフィクション賞、日本SF大賞、08年、同書で日本推理作家協会賞、星雲賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

104
最相さんの作品は「絶対音感」のころから注目していたのですが、このような現存科学研究者の列伝を書かれていたとは知りませんでした。「星新一」の評伝あるいは青いバラを作りだした話などノンフィクション中心ですが楽しんできました。ここではあまり世間には知られていないのではないかと感じる12人の科学者の研究内容、苦労してきたことなどが読みやすく描かれています。女性の科学者が多いのがよかったと思います。2023/12/18

gonta19

50
2012/2/3 Amazonより届く。 2014/8/27〜9/3 12人の科学者達の研究紹介と研究を始めたきっかけとその礎となった本をとの関わりを綴る。最相さんのノンフィクションはいつも切り口が素晴らしい。 私が子供の頃には子供向けの伝記などを良く読んだものだが、最近はどうなのだろうか。こういうものを読んで、未来のある中・高校生には是非科学者を目指して欲しい。科学技術立国を謳うのであれば、日本はもっと理科系の人間を大事にせないかんよ、と理科系の私は切に願うのであった。2014/09/03

マドロス

41
学問は誰かのためではないが、自分が追求したことが世の中の役に立つこともある。それこそが科学者の姿勢だとあらためて思う。2016/10/24

James Hayashi

23
今世紀の科学を支える重要な研究などに携わる12人の科学者とのインタビューや経歴を集めたもの。女性が活躍してるなーと思ったし、猿橋賞というのを受賞している人が多いと思ったら、顕著な女性科学者に贈られる賞だとは知らなかった。またその研究者が影響を受けた伝記も表記し興味深かった。高嶋哲夫著の「M8」の感想でも書いたが現段階では地震予知は不可能。地震の後は停電になる事が多く、海岸沿いは電源の要らないラジオなど必需品。惑星探査機はやぶさ、首長竜の新種など違った分野にも触れ面白い。 2015/09/09

おおた

13
高校生は須く本書を読むべし、況んや大人をや。現代最先端の科学者たちがいかに人間的に悩み苦しみ、将来のわずかな一筋の光に賭けて研究を続けているか。登場する12人の科学者はみな一人で偉業を達成したわけではなく、過去の偉大な教師から研究だけでなく科学への取り組み姿勢をも学び、研究中は研究所から他社まであらゆる人のサポートがあって成り立っていることが分かる。一人では研究できないなんて当然だけど、自分の科学者観を大きく変えた。なんでもそうですよね。2016/12/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4620356
  • ご注意事項