内容説明
北海道の静かな町・月浦に若い“夫婦”が営むパンカフェがあった。実らぬ恋に未練する女性、出ていった母への思慕から父を避ける少女、生きる希望を失った老夫婦が次々と店を訪れる。彼らを優しく迎えるのは、二人が心を込めて作る温かなパンと手料理、そして一杯の珈琲だった。
著者等紹介
三島有紀子[ミシマユキコ]
大阪府生まれ。18歳から8ミリのインディーズ映画を撮り始める。大学卒業後NHKに入局し、主にドキュメンタリー番組を中心に手がける。「映画を撮りたい」という思いからフリーランスになって以降は映画の脚本執筆や、テレビドラマの演出などを中心に手がけ、映画『しあわせのパン』で初の長編映画監督を努める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風眠
281
本のいいところは、映像では曖昧な心の動きが文章で分かるところだと思う。文章を読みながら、登場人物の心のなかに入り込んで、カフェ・マーニの風景に想いを馳せる。素朴な味のパン、香ばしいコーヒーの香り、そして窓から差し込む太陽の光と夜の星のまたたきと。頑張れって言葉に出して言わなくても、そっと心に寄り添ってくれるみたいな安心感に包まれるような物語だ。こんな風に丁寧な暮らしができるような余裕を、心にいつも持っていたい。とりあえずは、コーヒーをじれったいくらい丁寧に淹れてみよう。2012/09/10
テンちゃん
248
北海道(-´∀`-)月浦!⇨若夫婦(´∩ω∩`)♡りえd=(´▽`)=b水縞!⇨パンカフェ(^_-)-☆『マーニ』⇨『様々な悩みを抱えた人々が集う!』⇨『実らぬ恋に悩む香織!』『父親を避ける未久!』『生きる希望を失った老夫婦!』⇨『温かいぬくもりと居場所を求め店を訪れる!』⇨パンカフェ『マーニ』✿˘︶˘✿ ).。.:* ♬*゜温かなパン!手料理!一杯のコーヒー!⇨『彼らを優しく迎えるこの場所は、彼らの心をきっと温めてくれる!』傑作作品。☆(๑´ڡ`๑)4.72016/01/17
寂しがり屋の狼さん
237
人生はちょっとだけ寂しい。わけあうぶんだけわかりあえる。”誰もが誰かのおかげで生きていて誰もが誰かの役にたっている”紺碧の湖面を望む草原の丘の上、小さなパン屋さん『cafe ma'ni』夜には月の光りが湖面を照らし一筋の光りの道をつくる。『月とマーニ』を片手に訪れてみたい。2019/05/19
ウッディ
220
北海道の町月浦で宿泊できるパンカフェ「マーニ」を営むりえさんと水縞君。そんな静かな宿を訪れる人々が、焼きたてのパンと手料理、そして美しい景色で癒される3つのお話と、水縞君の日記で、りえさんとの出会いから月浦で「マーニ」を始めるまで、そして先の話の登場人物たちが、もう一度語られ、水縞君とりえさんの優しい気持ちとその理由がわかるという構成もよかったです。 大切な人と、焼きたての一つのパンを二つに分けて食べる幸せ、そんな人にとって本当に大切なものは何かを教えてくれるお話でした。いつか「マーニ」に行ってみたい。2017/10/13
❁かな❁
194
とっても温かくて癒される作品でした♡北海道の静かな町で夫婦で営むパンカフェ『カフェ・マーニ』。そこへ色々な思いを抱えた人達が訪れ…。2人が心を込めて作ったパンやお料理、珈琲がとても美味しそうで、まるで自分もそのカフェにいるような気分で心地良かったです♬どの章も、じーんとして感動し泣いてしまいました*自然豊かな北海道の雰囲気と水縞くん、りえさんの素朴な温かさが胸にじんわり沁みます♡映画のキャストもイメージ通りなので良さそうですね!観てみたいなぁ♪巻末に作中に出てきた絵本が載ってるのも素敵*とてもお気に入り♡2017/01/10
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