内容説明
廃止寸前の地方競馬場に配属された19歳の新人女性騎手・新川奈津。孤軍奮闘する彼女を支えるため厩務員となった山辺啓。鮮烈なデビューを果たし、勝負の世界に飛び込んだ奈津は、中央競馬の最高峰「日本ダービー」を目指すと宣言!周囲が沸く一方、啓は複雑な思いで…。厳しい現実に真っ向から挑み、自分の夢を追い求めるふたりと、彼らを取り巻く個性豊かな競馬業界の人々をあざやかに描いた、青春小説シリーズ第2弾。
著者等紹介
松樹剛史[マツキタケシ]
1977年静岡県生まれ。大正大学文学部卒業。2001年、『ジョッキー』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BlueBerry
43
きみはジョッキー のシリーズ2作目。競馬物は好きなので相変わらず楽しめています。多分、ミドリノマキバオーとかが楽しめる人なら大丈夫だと思います。馬券の話は出てこないのでギャンブル的な話は出てこないのも良いですね。競馬物は読者が少ないので割と強めに推していますがなかなか読者は増えない模様(笑。これも結構面白いんだけどな。そんな意味も込めて軽くお勧めしておきます。2013/12/26
YO-HEY@紅蓮ロデオ
21
淡々となっちゃんがステップアップしていきます…それは目に見える形で。啓君が遮二無二にレベルアップしていきます。それは目に見えぬ形で。お互いが、お互いを人間としてリスペクト。…着々と先に進んでいく姿には心にくるものがある…ただ、ダービーね。どこまでそうやってもっていくのか?それをアリスマジックで実現するのか…競馬ファンなら読んで損は無し小説でしょうね。2011/02/12
たこやき
7
我ながらおっさん臭いが、「若いって良いね」と思った。自分の尽力もあって、勝ち星を伸ばし始めた奈津が、少しずつ手の届かないところへ。その状態を恨んだり、妬んだりするわけでもなく、諦めるでもなく、それなら、と遮二無二突き進む。そんな啓のまっすぐさがまぶしかった。奈津の発言の真意がわかると、二人の関係が微笑ましかったりもするが。今回は競馬の「人間」の側が凄く丁寧に描かれたように思う。とは言え、「日本ダービーを目指す」というのは、現実でも、物語でもかなり大変なこと。現実路線で描く著者がどう展開させるのか注目。2011/03/22
かおる
6
きみはジョッキーの続編。奈津と啓のからみが少ないけれど、お互いを刺激として成長し合っているのが感じられて、よかった。ザ・青春。何かに打ち込んだり誰かのために一生懸命になることが、ものすごくカッコいいことなんだと思い出させてくれる。2015/05/16
オクト
3
今回も競馬に真面目な人たちの話でした。それぞれの心が動いていったのが印象的でした。2011/07/12