百年文庫

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  • サイズ B6判/ページ数 172p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591119006
  • NDC分類 908.3
  • Cコード C0393

内容説明

森が朝の美しい光に染まり始めると老嬢はつぶやく。「新しい日なんか、大きらいだ」―。近隣から「けちな金持ち」と誤解されながらもプライドが高く助けを求められない女性が、ついに心開くまでを描いたモンゴメリーの『ロイド老嬢』。子どもの澄み切った眼差しと自然の神秘が織りなすメルヒェン『花のささやき』(ジョルジュ・サンド)。果物売りの大男と小さな女の子の心の交流を美しくつづった『カブリワラ』(タゴール)。人生の厳しい現実も、詩心と優しさで包みこむ感動の三篇。

著者等紹介

モンゴメリー[モンゴメリー][Montgomery,L.M.]
1874‐1942。カナダの作家。プリンス・エドワード島生まれ。2歳になる前に母と死別、母方の祖父母に育てられた。祖母の郵便業務を手伝いながら書いた『赤毛のアン』(1908)が世界的なベストセラーとなる

サンド,ジョルジュ[サンド,ジョルジュ][Sand,George]
1804‐1876。フランスの作家。地方の貴族と結婚し、2子をもうけるが平凡な夫に飽きたらず、パリへ出て作家となる。社交界では「男装の麗人」として知られミュッセやショパンらとの華麗な恋愛遍歴は有名。素朴な田園生活を題材にした『愛の妖精』はサンドの最高傑作とされる

タゴール[タゴール][Tagore,Rabindranath]
1861‐1941。インドの詩人、作家、思想家、教育家。ベンガル地方の名家に生まれる。幼少から詩を書き、10代半ばで詩集を出版。1912年、ベンガル語で書いた宗教詩を自ら英訳した『ギタンジャリ』を刊行、翌年、アジア人として初のノーベル文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

140
森には、憧れがあった。シラカンバのすうっとたつ儚げな白さ、あおく茂る葉のあいだから天の光が差してくる。春になると咲き乱れるとりどりの花々。はじまるものがたりたち。 噂の波はわたしたちをとらえ、憶測嫉妬嘲笑軽蔑攻撃、悪意は個人の手綱をはなれ凶悪な獣になっていく。そのことをただかなしむだけで、加担することがないよう、そんなふうに生きたいけれど難しい。 けれど森はすぐそこにあって、ひとえに光も闇も降り注ぐ。どんなかなしみの上にも。2020/07/18

ちょろこ

125
極上の一冊。優しい物語を読むと自分も優しくなれる、そんな気がする。モンゴメリーの「ロイド老嬢」は心に残る作品。心閉ざしていた孤独な老嬢。一人のかけがえのない、愛おしい存在が、老嬢の心を占めていたとある感情を溶かしていくさまに心を打たれずにはいられなかった。思いやりという愛の偉大さ、人の喜び=自分の幸せに繋がるって素晴らしい。身分差を超えた、心の交流と共有が涙を運ぶタゴールの「カブリワラ」も秀逸。せつなさの中の温かさがたまらない。三篇に垣間見える心の壁が取れる瞬間が良い。優しく美しく、深く心に沁みる極上さ。2023/04/06

新地学@児童書病発動中

121
静かな森で森林浴をした時のような、すがすがしい気持ちになれる3篇の物語。モンゴメリーの『ロイド老嬢』は、孤独な女性が昔の恋人の娘に出会うことによって心を開いていく物語。『赤毛のアン』の作者らしい心温まる内容で、読んでいて胸が熱くなった。サンドの『花のささやき』は、飛躍した設定が非常に面白くて、3篇の中ではこれが一番気に入った。薔薇とそよ風の対話から壮大で哲学的なメッセージが表現される。タゴールの『カブリワラ』は詩人の人間愛が伝わってくる短編。短いが長編に匹敵する内容を持った作品。2015/05/03

アン

99
心安らぐ森の世界へと、妖精達にそっと誘われるような物語。モンゴメリー『ロイド老嬢』プライドが高く、孤独で苦しみに満ちた老嬢の瞳が優しく微笑み、秘密の願いが幸せの扉を開けるようで、無償の愛に心打たれる。ジョルジュ・サンド『花のささやき』ヒナゲシやバラなどの花々と、そよ風によるお喋りが聴こえてきそうなメルヘン。タゴール『カブリワラ』カブールの果物売りの大男と幼い少女との心のふれあい。時の流れと子供の成長が切なくも、温かな絆に胸がじんわりと。柔らかな光が心をときほぐし、木漏れ日のような温もりに包まれる一冊。 2023/05/03

風眠

88
「人を助けるのは、お金だけではないということを学びましたよ。思いやりと理解する力のある人ならだれでも、お金では買えない、値段もつけられない宝物を持っているのですから。」/(モンゴメリ『ロイド老嬢』より)ほんとそう、そうなのだよね。けれどあらためて言われると、値段もつけられない宝物を自分が持っているという事に気づけない。私はきっと人に恵まれているのだと思う。その人達を、私は大切にできているだろうか。プライドや見栄で、自分のことばかりになっていないだろうか。私の優しい宝物達に今すぐ、ありがとうって伝えたい。 2018/08/23

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