橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻
国性爺合戦

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  • サイズ B4判/ページ数 1冊(ペ/高さ 26X26cm
  • 商品コード 9784591116944
  • NDC分類 E
  • Cコード C8793

目次

『国性爺合戦』は、江戸時代に近松門左衛門が書いて、大ヒットをした作品です。大ヒットの理由は、主人公の国性爺が実在の人物で、この本にあるように、日本で生まれた中国と日本のハーフ青年だからです。いささか日本人に都合のいい内容にはなっていますが、日本生まれのヒーローが中国大陸で大活躍する物語を、楽しんでください。

著者等紹介

橋本治[ハシモトオサム]
1948年、東京都生まれ。東京大学文学部国文科卒業。77年、『桃尻娘』で講談社小説現代新人賞佳作。小説、評論、古典の現代語訳、エッセイなど多彩に執筆活動中

岡田嘉夫[オカダヨシオ]
兵庫県生まれ。あでやかな色づかいと繊細な線で、一般文芸書の挿し絵、装画など幅広く活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

258
本書では歌舞伎仕立てになっているが、本来は近松の時代浄瑠璃。しかも、この作品は浄瑠璃史上の大きなエポックメーキングともいうべき位置にある。一座の看板スターともいうべき竹本義太夫が亡くなったことが発端。それまで浄瑠璃は、「語りもの」であった。義太夫を失った近松は、ここで浄瑠璃をよりスペクタクルの要素の多い人形劇に転換したのである。したがって、本作にはそうした視覚的な見せ場がふんだんに用いられている。李蹈天の目抉り、花軍、栴檀皇女の舟路の道行、和藤内の虎退治と各段(全五段)にわたって、これでもかというくらい⇒2025/02/03

NAO

59
江戸時代初期、台湾を拠点に明朝の復興運動を行った鄭成功(国姓爺)の史実を題材にとった近松門左衛門の浄瑠璃は、鎖国状態の日本において大当たりとなり、歌舞伎でも演じられている名作。この本は、歌舞伎の名作を絵本にしたシリーズのひとつ。どの本も絢爛豪華だが、この作品は舞台が中国ということもあって、他の作品とはまた一味違う華やかさがある。ただ、華やかさを追求するあまりのオレンジ色の地色に白抜きの文字というのは、目がちかちかして読みにくかった。2018/02/22

さつき

51
歌舞伎の世界を豪華絢爛に描いた大人の絵本。きらきらした絵とベタなストーリーに釘付けになりました。このシリーズ、色々出ているようなので、順番に読みたいと思います。2017/09/21

ほりん

32
歌舞伎絵巻シリーズ4。「日本で生まれた中国と日本のハーフ青年」が、韃靼国に攻め込まれた明を救うために大活躍するというストーリー。主人公の国性爺(こくせんや)が実在の人物ということもあって江戸時代に大ヒットした作品だとのこと。明国の話とあって、衣装が煌びやか。挿絵が今までにも増して迫力があった。またこの物語では女性たちの活躍が印象に残った。国性爺はただ力で押していくばかりだが、勇敢な女性たちは忠義や情愛を胸に、時には冷静に、時には命がけで敵に立ち向かっていく。これもまたぜひ劇場で見てみたい一作。2018/02/26

おゆ

18
面白かったー!近松門左衛門すごい!和藤内の問答無用の豪傑ぶり、小睦の負けん気、渚の天晴。甘輝の血滲む決意と錦祥女の健気も忘れ難い。全編ドラマチックで息吐く間もない矢継ぎ早の展開ながら、読み手を混乱させない橋本さんの語りと、うねるように押し寄せる岡田さんの艷やかな色、線、華。日本と明を股にかけためくるめく玉座奪還の大活劇、それを混血の漁師がやってのけることの爽快感。序盤の花いくさも華麗でいいし、九仙山の場面は下界とのコントラストがピリリと小気味良く、緊張感にうっとりする。これは形を変えても大傑作とわかる!2018/02/25

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