ポプラ文庫ピュアフル
マイナークラブハウスの森林生活―minor club house〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 296p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784591114339
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

桃李学園高等部の片隅に建つ古ぼけた洋館「マイナークラブハウス」に集う弱小文化部―ウクレレ部、園芸部、演劇部、思想研究会、歴史研究会、和琴部―の面々は、自由気ままに青春を謳歌…しているように見えるが、一筋縄でいかぬのが思春期というもの。新・演劇部長、畠山ぴりかの涙のワケは!?謎が謎を呼び、続きが気になってしかたがない学園・青春小説シリーズ、待望の第2弾。

著者等紹介

木地雅映子[キジカエコ]
1971年生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒業。93年「氷の海のガレオン」が第36回群像新人文学賞優秀作となり、作家デビュー。94年、同作のほかに2編を収録した単行本『氷の海のガレオン』を刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

9
天野晴一郎と畠山ぴりかの謎めいた過去が少しだけ明らかにされる、シリーズ第2弾!美優の意外な黒さが面白かった。ぴりかと母親の関係は息がつまりそうでしたが、楽しい部分だけを描くのではなく、心の闇もきちんと描いているところがいいです。そしてぴりかに何らかの事情があると察しながらも、親切の押し売りをせず、自分ができる範囲でぴりかを支えるマイナークラブハウスの部員たちの優しさにはジーンとしました。3巻目はどういう展開になるのでしょうか?今から楽しみです♪★★★★2011/03/28

吉野ヶ里

8
大人にだって事情があって、人生があってみんな必死に生きてる。たとえば、太賀家の母親や柳場先生だって自分の立場から子供たちを思っているわけだ。その上で、大人は何の役にもたたない。大人はカッコ悪いし、自分達の価値観を再生産しようとしてしまう。従順になれない子供たちに、一人で生きるしかないのだと残酷に告げるような児童書です。誇張はあるけれど、嘘や誤魔化しがない。誰も助け合えないし、安易な愛で問題は解決しない。それにしても、毒親とか、グレた娘を書くの上手すぎる。このリアリティは経験に裏打ちされてると思う。2020/08/20

不在証明

5
解説の千野帽子さん良いですね。そう、木地さんは子供に優しいわけじゃない。子供をマトモに育てられない親に対して冷たい。回りにうまく馴染めない子供には、自分の足でしっかり立ちなさい、依りかからずに、と言ってくれる。群れる必要はないのだと。その言葉は単なる正しさ、あるべき姿の押しつけじゃなく、小さき人々を理解しているからこそ出るもの。世間から、親から、自己を否定された子供たちに、自己肯定できるような居場所を作ってくれる。木地作品は、どうしても自分の身に置き換えて考えてしまうから。2015/03/04

わわわわ

3
高橋くん、素敵なおうちに住んでいるなあ。太賀くんはとてもいい男だ! そして、ぴりかのことをますます好きにならずにいられない。この子を救ってほしくてたまらない。「ぼくらが、ぼくらのまま、いい子でいられる世界」…。またしても続きが気になる。2014/01/06

緋莢

3
県下一の名門である桃李大学附属那賀市桃李学園。その高等部の片隅に、部員の少ない弱小文化部の集う洋館「マイナークラブハウス」があった。一癖も二癖もある人物たちが揃う面々の中でも、一際異彩を放つのが演劇部部長の畠山ぴりか。自由奔放に振舞う彼女だったが、その中には思わぬ闇を抱えていて・・・2013/10/16

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