内容説明
温泉町にある老舗旅館「ほたる館」の孫娘・一子は、物怖じしないはっきりとした性格の小学五年生。昔ながらの旅館に集う個性豊かな人々や親友の雪美ちゃんに囲まれ、さまざまな経験を重ね少しずつ成長していく。家族や友達を思いやり、ときには反発しながらも、まっすぐに向き合っていく少女たちの純粋さが眩しい物語2編を収録。著者デビュー作シリーズ第一弾。
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年岡山県生まれ。青山学院大学文学部卒業。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞、『バッテリー』シリーズで小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
129
関西の温泉町にある老舗旅館「ほたる館」の孫娘の元気で短気な小学5年生の一子ちゃんの成長の日々を描く人気女流作家あさのあつこさんのデビュー作です。一子ちゃんは「じゃりン子チエ」によく似ていますが、私は東野圭吾さんのど根性女教師「しのぶセンセ」を思い出しましたね。えげつない一子の祖母や母みたいな関西のおばちゃんは口が悪くおっかない印象が強いと思いますが、でも堅苦しくなくざっくばらんで心は温かいですからね。傷心の女性客を救う話や友達の雪美ちゃんのイジメ事件を解決する話で久々にピュアな頃の自分に立ち返れましたね。2019/09/04
どぶねずみ
29
老舗旅館の娘として、女将のお婆ちゃんや板前のお父さんが働くなかで育った小5の一子にとっては「旅館の仕事ってものはね、」と教えなくても自然と体に極意が染み付いていくだろう。子どもがお客さんに醸し出せる空気感もあるし、サービス業の参考にさせてもらった。そばに新しいホテルがオープンしてしまい、この先の経営はどうなっていくのか心配だ。2巻へ。2018/05/05
チアモン
21
あさのあつこさんのデビュー作。老舗旅館の小学5年生のちょっと気が強い一子たちが主人公の物語。とても読みやすくほっこりする内容でした。2016/05/10
ぶんぶん
13
あさのあつこ、デビュー作シリーズの第一弾!やはり魅力のある作家は、児童書と言えど作品に力があると感じます。隅々まで気を配った物語性、小学五年生の視点を通しても世の中を描き出している。旅館の子、元芸者の子、特殊な世界にあっても溌剌とした子供の世界を伸び伸びと表現しています。もう少し、一子や雪美のその後を見たいと思います。2013/09/10
ぺち
12
なんかあったかい感じの本で和みました。文字も大きくて読みやすい!2014/03/18
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- 洋書
- 1979.0