内容説明
華やかに見えるファッション誌の世界。その裏側には女のプライドがせめぎ合い、ゴシップがあふれていた。厳しい現場の中で、自分の居場所を見失っていた世里。しかし、彼女の前に現れた中学生・太一との出会いによって、少しずつ自分らしさを取り戻していく―。
著者等紹介
永井するみ[ナガイスルミ]
1961年、東京生まれ。東京藝術大学音楽学部を中退した後、北海道大学農学部農業生物学科を卒業する。1996年に「隣人」で双葉社の小説推理新人賞を、同年に有機農業をテーマにした「枯れ蔵」で、新潮社の新潮ミステリー倶楽部賞を連続で受賞し、作家としてデビューする。リアルタイムの社会問題や業界の裏側などを織り込んだ本格的なミステリーや、恋に仕事に一生懸命な女性の生きる姿を等身大で描いた作品など、ジャンルを超越したその作風は、常に新鮮な驚きで読者を魅了し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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バネ
65
「THE DEVIL WEARS PRADA」的な作品だとばっかり思っていたが、まさかの青春小説だった。出世の為にライバルを出し抜く狡猾さや、FASHION業界の内情を求めていた私にとってはいささか拍子抜けであった。ただ、少年との親交や上司との関係、そしてLASTの纏め方はまあまあかと。2025/02/09
ねむねむあくび♪
45
図書館の本。面白くて一気読み♪ファッション雑誌に配属された新人編集者のお仕事小説、と思っていたらミステリー風味もあって面白かった。プラダをきた悪魔も思い出したが、大崎梢さんの『プリティーが多すぎる』とも設定が似ている。どちらも面白かった♪あと、太一君が中学生で良かった!高校生なら世里との恋バナを期待してしまうからね~(*^^*)2013/08/06
そのぼん
43
ファッション誌の編集部に務める女性がとあるカメラマンの死の真相追っていくことになり、意外な犯人が浮かび上がりました。ファッション誌に載せられているモデルや服の華やかさとは対照的に、地道な作業を進めている編集部の様子がリアルに描かれていました。2012/09/15
やこ´•ᴥ•`
39
誤解から出会った中学生の太一と女性誌編集者の世里。誤解の原因となった、太一の父の死の真相を2人で調べることになり...---マノロのタイトルが付いている割には、そんなに靴のエピソードが重要でもなかったような。でもやっぱり高級インポート靴の素敵さは物語性がありますね^^若かりし頃、私もルブタンに憧れた時期があったけれど、外反母趾なのもあって高いヒール靴はなかなか履けなかった^^;読みやすくてサラサラ読了。どうでも良いけど、主人公の名前の読みが「より」なんだけれど、私の脳内では「せり」の方がしっくり来ました。2016/10/21
マリリン
20
読んでいる途中でミステリーものだという事に気付きました。私はミステリーは苦手でこれまで敬遠してきましたが、ベースがお洒落な話題なので楽しめました。難しい年頃の中学生の男の子と10歳年上の女性の友情が成立するなんて実際にはありえない感じもしますが、抵抗なく読めました。でも、一足十万、二十万以上もするマノロブラニクってどんな靴なのでしょうね。一度履いてみたいな~w2013/06/07