内容説明
海ちゃんは、若き日の岩合光昭・日出子夫妻が初めて一緒に暮らした、二人にとって特別なネコ。子ネコからやがて母親になっていく海ちゃんの成長の過程、ネコと人との心の交流を、光昭氏の写真と日出子氏の文章で細やかに綴ったノンフィクション。
目次
イメージのネコ
類と海
広がる海の世界
海のゆううつ
おあずかりの海ちゃん
きずな
著者等紹介
岩合日出子[イワゴウヒデコ]
1944年、横浜生まれ。1975年に動物写真家の岩合光昭氏と結婚。海外取材などにも同行するベストパートナー
岩合光昭[イワゴウミツアキ]
1950年、東京生まれ。世界の野生動物を撮り続けている動物写真家。猫や犬の写真の第一人者でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
98
岩合さんファンの方から総スカンを喰うかもしれませんが、思い切って読んだ感想をアップします。いつもは、255文字以内に収めるようにしているのですが、うまくまとめられそうもありません。読んで驚きました。憤りも感じました。あの岩合さんご夫婦が著した、ご夫婦の初めての飼猫・海ちゃんの実話です。海ちゃんとの最初の出会いからして驚愕です。1匹は既に貰い手が決まっているというのに無理やりに姉妹猫2匹を連れ帰ってしまうんです。そして、自分たちが考える猫の写真モデルにそぐわなないという理由で、↓2020/05/01
馨
37
文章は岩合さんの奥様が書かれています。ご夫婦が愛したネコではないネコの海ちゃんとの出会いから海ちゃんがママになるまでの汚話。いつ見ても海ちゃんは可愛い。海ちゃんがいてくれたからこそ岩合さんが今猫の絶妙なベストショットを撮影できるのだと思います。2017/03/25
きっちゃん
15
ネコらしくネコを育て、一緒に暮らしていく当たり前のことが出来ていない自分を見つめ直す機会を与えてもらった、そんな気がする。海ちゃんは可愛いだけではなく逞しく凛々しい。2014/05/05
kaizen@名古屋de朝活読書会
7
猫は生き物。 自分のことは自分でできる。 ペットとして猫を飼っている人の感覚で、 岩合さんの猫写真を見ると、ちょっと違うのではないかと思う。 猫は生き物であって、ペットではない。 「ねこっかわいがり」しないのがよい。 人間の生活と、猫の生活とをどうやって折り合わせるか。 猫のため、というのは、人間の勝手だと思う。2011/07/15
my-co
7
飼い主さん(写真家さん&作家さんご夫婦)の「猫らしくいさせてあげたい・いて欲しい」という想いの下、「暮らす場所が変わった」後の海ちゃんの姿は、頼もしくも切ない。 どっちが本当に幸せなことなのか、なんて、 私には決められないけれど。 読みながら、家の飼い猫達を、何度も何度も撫でて、何度も何度も話しかけてしまった。 カメラマンでも作家でもない私は「猫が『猫らしく』生きられること」ではなく「猫と人間とで満ち足りて暮らせること」を考えれば良い。それだけを考えれば良い。 そのことを、嬉しく思った。2012/05/11