内容説明
やさしい心をもち、自然のなかに生きた宮沢賢治。農村の人びとのためにつくして生きた賢治は、一方で、いまも愛されるたくさんの詩や童話をのこしました。かれの胸には、いったいどんな夢があったのでしょうか。賢治おもしろガイド付。小学校中級から。
目次
宮沢家のえなさん
人のことを思いやる心
ランプみがきは大すきだ
仙人にでもなるつもり
どんな仕事をすればいい
なんてすばらしい教え
いったい、どうすればいいのだ
母子水いらずの生活
これからの宗教は芸術です
教科書を見ない授業
とおくへいってしまった妹
詩と童話の本をだす
まだやりたいことがある
もうなんのまよいもない
宇宙にかがやく星となって
著者等紹介
西本鶏介[ニシモトケイスケ]
1934年、奈良県に生まれる。昭和女子大学文学部名誉教授。創作、ノンフィクション、評論、民話研究、翻訳などに幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なると
16
宮沢賢治の生家は質屋と古着商を営む。賢治は後継ぎだが、お金をかりにくる貧しい人達を見るといたたまれなくなってしまう。だからお前は商売が解っていないとお父さんに言われ反発。一方で、自分を犠牲にして人の為に頑張ったとはいえ、親の仕送りとか受けつつ自分のやりたいことばかりして両親を悩まし続けたお坊っちゃまだった。でも凄く勉強熱心でいつも一番だったそう。裕福なお家だったからこそ、勉強に集中でき、あの童話ができたのかなと。また、賢治の童話は法華経の教えに基づいたもので、その考えを広めたくて紡いだらしい。2015/10/19
ゆりめろ
2
私、宮沢賢治の人生を全然知らなかった。へたれや。賢治は貧しい農民に寄り添おうとし、自らも貧しくなろうとしたけれども、結局それには資金が必要で、実家から資金を出してもらっていたという矛盾(賢治の実家はお金持ち)。てゆうかすぐ親に泣きつく。どの口が雨ニモマケズというのか。理想ばかりを追いかけて、親に迷惑かけまくりの賢治ですが、この理想探求出来たことが、真っ直ぐで美しい宮沢賢治の世界を作っていったんだとわかりました。子供に教えたいと勉強に読みましたが、正直こんな迷惑な生き方されたら困る。言えない。2016/05/30
おとなふみちゃん
2
すごく読みやすくてわかり易かった。結局、虫も殺さぬ心やさしいお坊ちゃんだったのね。「1日に玄米4合と味噌と少しの野菜をたべ…」というのは、仏教を深く信仰していて殺生を好まぬから肉は食べずということ。でも、やっぱり玄米を4合も食べればあの時代贅沢でしょ!!そこがおぼっちゃまなところなのかねえ。しかし、心の優しさがすばらしい作品を生み出したのだと分かった。 2011/07/23
ゆう
1
自分の理想を追い求め続けた生涯を送った人。詩人であり、教師であり、そして農民のよき指導者であったとのこと。死ぬまで家族に迷惑をかけ続けたという一面もあるものの、ここまで人は人(人というか命を持つもの全て)に優しくなれるものなのであろうか。2009/11/08
木之下
0
宮沢賢治の一生をわかりやすく紹介している一冊です。子供向けなので字が大きくて漢字が簡単で楽しくよめる。2017/06/20