内容説明
人間国宝・桂米朝の息子に生まれ、噺家になった著者が語る、師匠のこと、米朝一門のこと、芸のことそして人生のこと。
目次
第1章 小米朝反省記(米朝一門への入門のきっかけ;落語界にはない、世襲制 ほか)
第2章 米朝の家に生まれて(叩くべき「門」がなかった私;サッカー三昧の少年時代 ほか)
第3章 小米朝的上方文化論(関西どないかせんと;上方とは、上方落語とは ほか)
第4章 襲名とこれから(「米團治」襲名に至るまで;名前の持つエネルギー ほか)
特別対談 桂米朝×桂米團治
著者等紹介
桂米團治[カツラヨネダンジ]
本名・中川明。落語家。1958年大阪府生まれ。1978年、父である桂米朝に入門、三代目桂小米朝を名乗る。上方文化の華やぎを大切に、全国各地で「小米朝独演会」を開催。クラシック音楽にも造詣が深く、各地でオーケストラと共演し、上方落語とオペラを合体させた「らくごぺら」という新分野を確立。また、市川崑監督の『細雪』をはじめ、映画、テレビ、舞台への出演も多い。2008年10月、五代目桂米團治を襲名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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チョコモカ
5
米團治襲名にあたり、ひとつの区切りとして書かれました。ボンボンだとは思っていましたが、やっぱりボンボンやなぁ~でもボンボンやからこその経験があって、ボンボンだからこその苦悩を上回る兄さん達との出合いが有ります。縁があり、米團治を襲名した今ますますのご活躍期待しています♪大名跡を継ぐことの無いほとんどの落語家さんたちの為にも…2013/09/17
ぐうぐう
5
人間国宝であり上方四天王の父を持つ息子としての幸福と苦悩が、天性の明るさで綴られた五代目米團治の自叙伝。小米朝と名付けられた時点で開き直りを許された彼だが、五代目襲名を機に、父・米朝への親離れ宣言としても読める。2009/02/14
テクパパザンビア
4
枝雀、ざこば、南光の話しが面白く読んだ。オヤジはオヤジ…どうやってもかないっこないねんから力まずに…応援します。ボンボン芸を確立して下さい。2014/02/28
天翠
3
ええとこのボンボンだけど、なんとも憎めないユーモラスな性格してはります。大爆笑でした。2009/01/04
Uz あなぐま
2
口語体で読みやすい。前半は失敗談や入門までの半生を、出来の悪いボンボンという感じの自虐を交えて語る。3章では上方文化論として自説を披露していて、まじめに勉強している印象だ、知らなかった上方落語のことが少しわかった。単に偉い親を持つだけでも大変だろうと思うが同じ分野、同じ仕事に進むとなればさらに苦悩があるだろう。まもなく落語会に行く機会があるので楽しみ2019/09/18
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- 和書
- 女の河 〈上〉 文春文庫