内容説明
「幽閉されている歌術師の子どもを助けて欲しい」と頼まれたカルウィンたちは“蜘蛛の巣宮殿”に忍び込む。そこはダロウの秘密が隠された場所でもあった―。
著者等紹介
コンスタブル,ケイト[コンスタブル,ケイト][Constable,Kate]
1966年、オーストラリア・メルボルン生まれ。メルボルン大学卒業後、レコード会社にパートタイムで勤務するかたわら、著作を始める。『トレマリスの歌術師』が小説家としてのデビュー作。現在は夫と娘二人と共にメルボルン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
20
歌による魔術を力に『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジャック・スパロウみたいになっているカルウィン達の中に、ダロウはいなかった。詳しい事は何も言わないまま去っていったダロウの事が、カルウィンは気になって仕方がない。そんな時「幽閉されている歌術師の子どもを助けて欲しい」と頼まれたカルウィンたちは“蜘蛛の巣宮殿”に忍び込む。この世で最強の歌い手の称号である“万歌の歌い手”として、次々と歌の魔力を得ていくカルウィンの挫折と、本来の自分の場所に戻る決意をしたダロウの葛藤、そしてもどかしい二人の恋愛が描かれる。2022/09/11
山川欣伸(やまかわよしのぶ)
5
歌術という不思議な力が存在するトレマリスを舞台にした三部作の第二巻。歌術は、歌うことで物事を変化させる力で、トレマリスの国々はそれぞれ異なる歌術の使い方をしています。主人公のカルウィンは、ダロウと共に砂漠の地メリツロスを訪れ、幽閉されている子どもたちを救出するために蜘蛛の巣宮殿に潜入します。本書のテーマは、歌術の本質と行使の仕方です。カルウィンたちは歌術のさまざまな側面に触れ、その起源や秘密に迫ります。信頼と誤解の間で揺れ動く、カルウィンとダロウの関係も本書の見どころです。2023/12/04
suiu
4
うーん、宮廷こととか案外大雑把で良くわからなかった。 こんなことで、新しい国なんて出来るの? ダロウとカルウィンは離れちゃだめでしょ!2015/01/12
めぐみこ
3
新キャラ・キーラが強烈。野心があってプライド高くて美人で手段を選ばない、やっぱり悪女はこうでなくっちゃ。ダロウにちょっとイラッとさせられるのは、カルウィンが感情移入しやすいということだろうか。あんまり好きなタイプじゃないのだが、主人公は別格なのかな。それだけに、ラストで歌術をなくしてしまったことは衝撃だった。サミス生存も含め続きが気になりすぎる!2011/01/03
杏奈
2
キーラとミカのための一冊な感じ(笑 萩尾望都さんのイラストでますます世界観に広がりと深みが増して、すごく引き込まれました! ダロウの過去話も涙なしには読めなかった(笑 そしてまさかのラスト! 読む手を止められなくなる怒濤の流れでした。2019/07/01