内容説明
「なんて下品なの。たった五人しかいないテーブルなのに、寝たカップルが四組もいるのよ」二つのカップルと一人の女。恐怖の晩餐会の幕が上がる―(『土曜日の献立』より)。“秘密”をテーマに八つの作品を選び出した、当代きっての恋愛小説の名手が描く珠玉の短編集。
著者等紹介
林真理子[ハヤシマリコ]
コピーライターとして活躍したのち、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーに。『最終便に間に合えば』『京都まで』で直木賞を受賞。『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナイスネイチャ
114
様々な秘密を持った女性達の性に纏わる短編集。帯の感じではもっとドロドロすると思いきや意外とあっさりしていたなと。読後はあまり良くないですが。2019/05/23
じいじ
85
とんとご無沙汰の林真理子、先般店頭で『秘密』のタイトルに惹かれて衝動買い。3年前に読んだ、中年主婦が家庭に抱える「老人介護」の奮闘記を綴った『我らがパラダイス』の断然面白かった。今作は、八人の女たちが心に秘密を抱えた短篇集。プロットには、林さんらしさは認められるものの、主人公の女性に好感がもてなかった。2020/04/04
スエ
72
誰もが持っている「秘密」。 妻の浮気を知っている事。 女優の恋人がいる事。 日本でいちばん上手いAV男優と寝た事。 それぞれ8通りの秘密がある。 心の奥の秘密を、おもちゃのようにいじって。時折楽しもう。秘密を味わう快楽を…。2020/09/01
Shoji
48
なんとも嫌な女のオンパレード。それに翻弄される男もしかり。ストーリーには若干のホラー感も織り込まれています。お話の内容は、実際にありそうな嫌な話ばかり。他人の生活を覗いているような気になります。面白かったです。2019/12/19
なっち
39
若い時に読み漁っていた林真理子さんだけど、この年齢になって読むとまた当時と違った印象を受ける。自分が中年になり子供を持ち、おばさんになったからだろう。解説は唯川恵さん。このシリーズは解説が豪華だ。2021/02/24