内容説明
こんな男が欲しいわけじゃなかった―女性編集者と落ちぶれ芸人が繰りひろげる極上エンタテインメント恋愛小説。
著者等紹介
栗原美和子。[クリハラミワコ]
福岡県生まれ。フジテレビ・プロデューサー。1987年フジテレビ入社。バラエティ班で『オレたちひょうきん族』『笑っていいとも!』などのアシスタントディレクターを経験後、93年ドラマ班に異動。プロデューサーとして、“ラブ”“ヒューマン”“ハートフル”を軸に、数々のヒットドラマを生み出す。一方で、脚本や小説・エッセイの執筆活動も精力的に行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あつひめ
43
映像にしたら面白いかも・・・と勝手に自分なりのキャストを考えながら読んだ。最初はなかなか入り込めずに中盤まで時間がかかってしまったが、動き出すとあっという間に引き込まれる。人の恋は、どうとでも口出しができるけど、もし自分が権太のような人を相手に選んだら、どう接することができるか。同情と愛情も違うし、選び抜いた優しい言葉が相手を傷つけることもあるし難しいなぁと思った。まぁ、どんな恋でも同じなのかもしれないけど。権太の活きのいい姿を見た時の乙子の心は、感無量だったろうなぁ・・・よかったね~って言いたくなった。2012/05/29
ち~
16
32才、雑誌編集者の乙子と、かつて一世を風靡した10才年上の芸人、権太の人間臭く、あたたかな話。第一印象は最悪で、成り行きではじまった付き合い。やがてお互いの仕事環境が変わるうちに、ふたりの間にも変化が訪れます。2人の喧嘩の場面では、悪いのは乙子だとわかっていながら、乙子の気持ちがよくわかりました。横柄だけど、気が利いて時に優しい権太がとても好きです。ラストも良かった!今後、この2人がどうなるか、気になるところです。2015/04/09
パンダプー
10
10年前の作品にしては随分景気いいなあ…と思いながら読みはじめたけど、思ったより面白かった。ふつうに軽い恋愛もので、王道だけど、ネタにはご自身の体験も生かされていそう。「太郎が…」も借りてきたので再読予定。2018/07/21
163
10
面白かった。王道な恋愛小説は久しぶり。 乙子がかっこいい。ゴンもかっこいい。 不穏な感じではじまった2人だけど、酸いも甘いも経験した2人やからこそ一緒にいられるんやろうなって思った。 起承転結がはっきりしてて楽しく読めた。2012/08/31
なっちゃん
8
昔売れっ子芸人だったうつの権太と取材で出会う。勝ち気な性格が災い!?して、ついつい側に…。自分が追いかけられてる時って強気。そして、いい気になって相手を傷つけて、失ってから、自分にとっても大事な人だった、と気づく。自分はこんなに勝ち気じゃないけど、素直になれないあたりは、共感した。「AとBどちらか迷った時は、どちらも選ばない 。どちらも本気じゃないから。」「人間には、二通りある。悪い事だけ覚えてしまう人と良いことだけを覚えてる人。」2012/09/10