内容説明
たいくつな雪の日、ひとりのお茶の時間、ねむれない夜にはお話をひとつ。ほら、ペチカはぼうぼう猫はまんまる。おなべの豆は、ぱちんとはじけた。ふしぎな物語がはじまります。
著者等紹介
やえがしなおこ[ヤエガシナオコ]
1965年、大阪に生まれる。岩手県北上市在住。デビュー作の短編集『雪の林』で第15回椋鳩十児童文学賞、第23回新美南吉児童文学賞受賞。同人誌「びわの実ノート」(松谷みよ子責任編集)の「童話教室」に投稿を続け、独特の作品世界が高く評価される。第27号より同誌同人となる
篠崎三朗[シノザキミツオ]
福島県に生まれる。桑沢デザイン研究所卒業。現代童画会ニコン賞、高橋五山絵画賞受賞。絵本『おかあさん、ぼくできたよ』、『おじいさんのランプ』挿し絵が、ミュンヘン国際児童図書館にて国際的価値のある本に選ばれる。その他絵本・挿し絵多数。日本児童出版美術家連盟、TIS会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mntmt
22
ロシアの民話風小話が五話。ペチカを囲んで、ネコはペチカの上で丸まっていて、語り合っている様子が目に浮かびます。挿絵も良かったです。2016/10/18
むつこ
21
「ペチカはぼうぼう、猫はまんまる・・・」そんな、どこかで聞いたことがあるようで初めてなのにどこか懐かしいおとぎ話の短編集。こどもたちに読み聞かせたくなった。2015/05/18
遠い日
4
小ぶりのサイズもかわいい本。語りによる物語。昔話、民話などの要素を取り込んだ、懐かしい匂いのする五つの話。怖いことも、悲しいことも、理不尽なことも起こりうるのに、安らかな地平が待っている安心感。「青い羽のある鳥と古い鏡の話」「ふしぎなサルディーナの話」がお気に入り。切ない恋が光っている。長いタイトルも素朴でいい。ページ左上の黒猫が、ぱらぱらと走っているのが楽しい。2013/03/23
ひなにゃんこ
2
★3.5 ロシア民話風の物語集。子どもの頃読んだような素朴なお話に近く、懐かしい気分に浸れる本だった。大人目線だと、「それでいいのかい?(^_^;)」と微妙にツッコミたくなる所もあるあたりが、民話の面白味でもあるんだな。かといって理不尽過ぎると腹が立つ。愚直な馬も要領のいい猫も、真面目な兄も怠け者の弟も、それぞれの持ち味を生かして幸せになれればいいじゃん、て感じかな。(*^^*) →2013/02/04
わかな
2
昔話風の語り口、しかも翻訳のような味わいが愉しめるのは、作者の計算でしょうか。すばらしいです。1ページ目の数行でひきつけられ、そのお話の行く末に釘付けになりました。不思議な不思議なお話が全部で5編味わえます。2009/05/10
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