内容説明
秋音はあるはずのない写真を見つけてしまう。そこに写っていたのは、幼い自分と一人の男の子だった…。もう「よい子」ではない、わたし。わたしがマリオネット(ママのあやつり人形)だった頃…。少女と少年が、おたがいを見つめ、自分を発見してゆく、胸が締め付けられる母と娘の物語。
著者等紹介
篠原まり[シノハラマリ]
長崎市に生まれる。上智大学文学部卒。学校図書館の司書を務めながら創作にいそしむ。『マリオネット・デイズ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あるちゃ
3
小5の娘が同級生の読み友さんから勧められたらしき一冊。 ずいぶん大人な本を読んだもんだなあ、というのが第一の感想。 それはさておき、ポップな文体ですが結構深いです。 こんな親、しんどいだろうなあ、と思う反面、親子といえども相性ってあるから、それも一概に言えないのか?とも思ったり。 成長するってどんなことなんでしょうね。 壁に気づくことなのか、乗り越えることなのか、逃げることなのか、はたまたその中から自分にあった方法を模索することなのか… 読後は「よかったね派」と「気持ちが混沌とする人派」に分かれるような気2012/02/21
るい
2
幼い頃の記憶も写真もない秋音。ある日、幼い頃の写真を偶然見つけてしまい、自分の過去を辿ろうとする。写真に一緒に写っていた悠司と再会するが、悠司もまた秋音との過去を心の奥底にしまっていた。秋音が、自分の母に操られるマリオネットのように生きてきたことを自覚し、母から離れることができてよかった。悠司とも再び分かち合えてよかった。2014/09/18
速水 舞
2
優しいがどこか歪んだ母親と暮らす秋音は幼い頃の記憶がない。ある日、偶然見つけた昔の自分の写真に写っていた男の子を見つけて…恋に友情、そして葛藤。最初自分を殺してまで親の言うことを聞く秋音が痛々しく読むのが辛かったです。2013/09/09
アイボリー
2
誰にだって暗い過去や心の穴があると思います。失った何かを思いしながら成長していきたいです。美由紀のような友達に出会えた秋音は幸福です☆2012/08/22
そぉま
2
今読み終わったばっかりだから率直な感想を。最後の終わり方がすごく好きじゃない・・・!あの二人には、そういう恋愛をはさんだ関係になってもらいたくなかったなぁと。その反面、美由紀たちは応援してます(笑)私のお母さんも、・・・もしかしたら鏡子さんみたいな人なのかもしれないけど、私は少なくともお母さんが好きだし、確かにたまにその理屈おかしいとかうざったいとか思うときもあるけど、ずっと娘として大事にしていたいなぁ、と改めて思いました。天邪鬼かもしれないけど、大人を批判(?)するような本で私は大人が好きになる。(笑)2011/12/07